自重自愛
自重自愛とは、自己の才能と健康を最大限に活かすこと。
長い人生、どんな状況になっても、決して自分を見捨てないのが自分自身。
だからその自分自身に向かっては最大限に養分を与え続け育まなくてはならない。
自分に悪い言葉を投げかければ、それが自分自身を拘束する。
自分に良い言葉を投げかければ、それが自分自身を育ててくれる。
我々は眼に見ないものによって支えられている。
例えば脊柱は身体の中枢であるが、外側からは見えない。
通常、表面的な外形に意識が行きがちであるが、思慮深い人間は、その様な見えない部分にこそ意識を傾注する。
万象へのメタファーであるが。
マーケットの名言
景気後退の可能性はさらにいくらか高まった。
アラン・グリーンスパン『日経新聞』2007/9/29
宇宙精神
マーケットの名言
宇宙精神の働きは理性に始まるのではなくて、「世界を展現したい」という欲望から始まる。インドの哲学思想はすでにこの時代から主意説に傾いていたのである。
佐保田鶴治『インド正統派哲学思想の始源』創文社p17
覚醒
本日から再び京都。今回は車ではなく、久々に東京駅から新幹線での旅。古代印度哲学の泰山北斗から貴重な叡智と尊い教えを戴く京都行。この時代を本格的に研究している泰斗は心的スケールが大きく千年単位でモノを考えているその人格と雰囲気がまた魅力的。人間たぁ、こうでなくっちゃぁいけねぇ、人生たぁ、こうやって送るんだよという手本。人材は現代の東京では不在だ。田舎にひっそりと思慮深く、悠々と暮らしているものだ。
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16980 高値:16980 安値:16780 終値:16830
出来高減のカブセ陰線。第2サポートラインに支えられたが、オシレーターがきっちり効いて目先達成感。
(寄り付き前)第2サポートラインである16750、第1サポートラインである16500が重要になっている。上昇トレンドとなっているならば、調整してもこの何れかのラインで跳ね返される。下ブレイクしたら、上昇そのものがトラップである証拠。
マーケットの名言
ウパニシャッドは、印度古代の、まだ伝統の殻に堅く覆われなかった頃の所産として、人間精神の若々しい覚醒の暁に見出す様々の驚きと問い、それへの勇敢なる挑戦の跡を示している点で、人類一般の思想史上に於いても貴重な文献の一たるを失わない。
佐保田鶴治『ウパニシァッド文学とその哲学的思想』白楊社p1
理念力
確率で勝つ
分かることと、分からないことを明確に分離して考える習慣は大切です。分からないことを分かったように思う、あるいは分かるのではないかと妄想することは危険です。例えば明日の株価がどうなるかは誰にも分かりません。世界中で分かる人間は一人もいませんし、明日の株価を当てるテクニカル分析のツールもございません。「明日、こうなるだろう」と言って、例えそうなったとしても、それは偶然当たったに過ぎません。その勘の良い人に十回連続して当ててみてと言えば、直ぐに行き詰ると思います。数回は当たるかもしれませんが。つまり短期の動きは「分からない」ということを「分かっているか」ということが、トレーダーとしては重要だと思います。では、分からないならばどうすれば良いか。確率で勝つのです。値動きの荒い先物の場合、建て玉をしたら常に逆指し値を入れます。例えば50円逆指しロスカット、100円利食いと常に設定します。トレンドを当てる確率が50%だとしても、これを一度の例外も無く繰り返せば、必ずプラスになると思います。一回毎のトレードが勝とうが負けようが、関係ござません。トータルで勝つという考え方をするのです。前回ロスカットをしたら数日後に戻ったので、今回はロスカットをしなかったご様子ですが、一回毎の勝ち負けで利益が出る訳ではないのです。10回後に利益となっているか否かが大切なのです。利益や損失を現実のお金感覚を引き摺ったままだと苦しいと思います。何かポイントのようなものだと思われた方が上手く行くと思います。負けたら、「何、また直ぐ取り返せるさ。今回負けたから、次回は2倍になって戻ってくるさ」という明るい根性が必要だと思います。トータルとして利益を出している人間も、常に負けているものです。負けながらも、トータルとしては勝って行く術を身につけて下さい。また、ロスカットラインの設定は、トレード手法によりまして、或る人のロスカットラインが、別の人には売り増し(売りから入った場合)ということもございまして、同じ建て玉であっても正反対の行動を取ることがございます。ロスカットのメドはご自分で設定しなくては上達しません。しかし精神的に苦しくなるまで引き摺ってはいけません。ロスカットは笑いながらして下さい。心の余裕が必要です。今回のことを教訓として、次回から必ず逆指しを入れる習慣が身につけば、宜しいかと思います。10/1からの新波動は9/28のアメリカが終了してから兆しが分かると思います。
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16660 高値:16920 安値:16650 終値:16860
出来高増の陽線。昨日まで頭を抑えていたS構成点は本日の急騰で崩れた。移動平均10日線と25日線のGC。エイペクス16775を達成したので、本日或いは月末週末が重なる明日をもって、8/17からのコンティニュエーションパターンの完成と見る。本日で8/17から28日であるから、一期26日を2日経過し時間的にも一波動終了。10/1月曜日から新波動。オシレーター指標は天井圏示唆。
(寄り付き前)S構成点16650を出来高を伴って明確に上ブレイクできるかがポイント。CME16605だが、NY連れ高のみの上昇だと、7月当初同様もろい地合いとなる。8/17急落時に計算したエイペクス16775に近づく動きか(本ブログでは8/20掲載)。個人的には、8/17から見方は変更していず戻り高値の直近上限は16775処と予測計算している。NYDOWは陽線上昇したが、出来高がやはり伴っていないので、疑わしい。CRB指数は331.92(+0.07%)と伸び悩んでおり、計算通りのディストリビューション。
マーケットの名言
経済学者並びに政治哲学者の理念は、それが正しいときもまた間違っているときも、共に、一般に理解されているよりも遥かに力のあるものである。実際世界を支配しているものは、彼らの他にはほとんどいない。どのような知的影響をも全く受けていないと、自ら信じている実務家たちも、すでに亡くなった或る経済学者の奴隷であるのが常である。空中に声を聞く処の狂者の如き当局者たちも、二三年前のある学究的乱筆家による彼らの狂気を醒まされつつある。確かに既得利権の力は、理念が漸次侵入していく侵略に比較して著しく誇張されていると思う。遅かれ早かれ、良かれ悪しかれ、危険となるものは既得利権ではなくて理念である。
ロバート・ルカッチマン『ケインズ哲学の発展』東洋経済p389
(解説)もちろんここで挙げられている学者は、歴史に残る本物の学者でなくては意味を成さない。理念は思想の力である。思想はこの世で最も強大な力を有する。それゆえ、自らの思想と思考構造を常に自ら点検する習慣を持たぬと、他者から遠隔操作されて、その一生を終えることになる。現代の遠隔操作術は極めて巧妙である。あらゆる人間は、歩く思想家である。思想を持たぬ人間は、頭の無い人間があり得ない様に、一人も居ない。しかし、自らの思想が他者からコントロールされている結果であることを知る人は少ない。
幸福論
34億円の本
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%a5%de%a5%b0%a5%ca%a5%ab%a5%eb%a5%bf&k=200709/2007092600062
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16420 高値:16500 安値:16410 終値:16500
出来高減のコマ陽線。先物はレジスタンスラインをブレイクして終わったが、日経平均とTOPIXはブレイクせず。出来高減の16500どまりのため、先に指摘しているS構成点はきっちり機能している。NY同様騰勢はなく、目先達成感の方がある。今はエネルギーを溜めている時。大きく動く予兆。先物はエイペクスを再び作る動き。売られすぎた健全個別銘柄に資金還流。
ドル円は9/16に「サポートラインを保ちつつ」「9月後半出来高が増加する」という二つの前提条件を同時に満たす必要があると記載したが、その肝心な出来高が増加していない。そのため今日の処は円安にならない。VAが過剰に反応し、OBVと真逆。VAはこのように過剰反応しやすい。9/25NYDOW、NASDAQ共に陽線であるが、出来高が伴っていないので騰勢は弱い。NASDAQはエクステンディッドVトップの可能性が出てきた。
(寄り付き前)トラップ→ブレイク→トラップが繰り返されているが、これがコンティニュエーションパターンであり、トレンド過渡期の特徴である。本日のポイントは16310処。NY原油は79ドルと下落し予測計算通り。
マーケットの名言
幸福は人格である。ひとが外套を脱ぎ捨てるようにいつでも気軽に他の幸福は脱ぎ捨てることのできるものが最も幸福な人である。しかし真の幸福は、彼はこれを捨てないであろうし、捨て去ることもできない。彼の幸福は彼の生命と同じように彼自身と一つのものである。この幸福をもって彼はあらゆる困難と闘うのである。幸福を武器として闘う者のみが斃れてもなお幸福である。
三木清『人生論ノート』創元社p29
(解説)秦の始皇帝の凄まじい思想統制である焚書坑儒を例に出すまでもなく人類史は思想統制との壮絶な戦いである。裏を返せばそれは思想が如何に強大なパワーを有するかの証明。その思想統制の日本版である治安維持法の犠牲になったのが三木清。個人的な懐古になるが、この書に逢着した16才の私は、緩やかでありながら緊張した文体、人類史の思想を自在に斫断する多面的重層性、知性溢れる行間の深遠さに、なるほどこの世には天才がいるものだと驚嘆した。三木はその文体が最も読まれている哲学者である。岩波文庫の最終頁にある「読書子に寄す」は三木の手に依るものである。
呪法
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16380 高値:16480 安値:16270 終値:16430
出来高減のコマ陽線、再びレジスタンスラインを上ブレイクしたが、日経平均とTOPIXは、レジスタンスラインに頭を抑えらた出来高減。それ故、上ブレイクの方がトラップの可能性が高い。上昇波動復帰のためには16600(8/31高値)超えが最低条件。出来高急増の上ブレイクが必須条件。
(寄り付き前)重要なレジスタンスライン(9/21にサポートラインから豹変)が本日は16380処となる。これを終値で超えられるかがポイント。NYDOW、NASDAQ、WTIOIL共に、予測計算通りのディストリビューション。
マーケットの名言
人類の文化の根源に遡ってゆくと、呪法という宗教概念が社会の全ての現象を支配する時代がある。呪法は呪法を行う人物が中心になって成立つもので、この呪法師の特殊の霊能に基づいて、大は戦争のような国家社会の運命に関する重大な問題から、小は個人の病気治療の問題までが処理される。古代原始の人間生活は、公私を問わず、全てが呪法への信仰によって運転されていた。その中心的な存在である呪法師は、その特技である霊力を手に入れ、そしてそれを活用するために、いろいろと工夫して特殊な行法と技術を開発した。
佐保田鶴治『静坐のすすめ』創元社p127
(解説)古代インド哲学者である佐保田鶴治先生の著作は、一流の学者のみが有する活き活きとした生命感に満ちている。まるで、古代インドを実際に知っているかのようだ。
ベクトル
テクニカル分析
NASDAQは天井圏での迷いの十字連発であり、危うい状況。DOW、NASDAQ共に上昇フラッグ形成。
ドラスティックとはdrasticであり「徹底的な」という意。
マーケットの名言
人間の穴(目口鼻)は外に向かって造られているので、誰もが外を見て内を見ない。
非常に賢明な人だけが、外を見ずに内を見る。
出典:ウパニシャッド
(解説)古ウパニシャッドは紀元前6世紀頃から連綿と書かれている、人生のマニュアル。現代文明が人類最高の到達点だと思ったら間違い。心理、知性、思想、医学、身体知などは、現代よりも遥かに進んでいた時代があった。ここで言う医学とは、病気になってからぶった切るような荒っぽい現代医学ではなく、そもそも病気にならない強靭かつしなやかな身体を造る身体知、全身知のこと。発想も次元もまるで異なる。気エネルギーが滔々と身体の中を還流しているならば病気などなろうはずがない。現代は常に浮薄である。一流のものしか歴史に残れないからだ。現代とは篩いにかける時代と言うこともできる。
道心
ライフワーク
ライフワークを発見できる、あるいはライフワークに逢着できる喜びは人生最大の喜びであろう。それは人生の最も本質的な目的を見出したからである。その発見のためには、あらゆる反対を押しのける嵐のような青春を過ごさねばならない。打算的なそれでは気づけない。自己の魂にのみ忠実にかつ純粋に自己の人生を捧げる覚悟が必要である。虚飾に幻惑されない強靭な知性が必要だ。世間の妄想と雑音に惑わされない人は稀である。しかし、その稀有な人は、絶対的な幸福を手に入れる。苦労が醸成する極上の美酒を味わえるのは、器と勇気ある者のみである。それゆえ、青春のレーゾン・デートルは、世俗的成功ではなく、その失敗であるという逆説が成立つ。だから人生は面白い。
マーケットの名言
国宝とは何物ぞ
宝とは道心なり
道心ある人を名付けて国宝となす
故に古人曰く
径寸十枚これ国宝に非ず
照千一隅これ即ち国宝なりと
伝教大師最澄『山家学生式』(さんげがくしょうしき)
(解説)径寸十枚(けいすんじゅうまい)とは直径一寸の宝石が十個あるという財宝の例え。照千一隅は照千里、守一隅を縮め「一隅を守り、千里を照らす」の意であり「一隅を照らす」と読む。道心とは現代風に言えば人生のマニュアルを求めるこころ。これぞマーケットにふさわしい名言。
原油
マーケットの名言
1999年の原油価格の急騰は、2000年春の株式暴落、それから1年後の2001年に始まったアメリカ景気の収縮入りなど、一連の出来事の引き金となった。原油高は過去40年間に米経済を何回も不況に陥れた元凶であり、1999年もその例外ではなかった。FRBは原油価格の急騰による悪影響を抑えるため金融引き締め策を実施したが、これによって1960年代から続いてきた史上最長の景気拡大期は終了した。
ジョンJマーフィー『市場間分析入門』パンローリングP17
磁石
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16240 高値:16330 安値:16210 終値:16270
出来高微減のコマ陽線。サポートラインが再びレジスタンスラインとなり、頭をきっちり抑えられた。これにより、直近2日の上ブレイクはトラップ(ダマシ)である確率が高まった。日経平均とTOPIXは出来高微増であり、TOPIXは25日移動平均に頭を抑えられた陰線。日経先物16600ラインはS構成点の可能性が高い。8/2安値16650、8/6安値16660、8/10安値16650、8/15高値16650、8/31高値16600となりS構成点となる。次週の日経平均週足過去データ累積は、悪い。個人的には直近のシナリオは変更していず、一貫して下落波動を予測計算している。
イールド(yield)とは利回りのこと。
債券ではcurrent yield(直接利回り)となり、債券価格の下落→イールド(利回り)上昇、債券価格の上昇→イールド(利回り)下落。逆イールドとは、短期金利高、長期金利安の異常状態。短期資金需要の急騰を現し、高インフレなど経済悪化の前兆。通常は、長期になるにつれリスクは上昇するので、短期金利は長期金利より安くなる。これが順イールドカーブ。
NY原油は上昇波動20日となったので、一波動終了。来週からは新波動となり、一旦は調整波動予測。取組高が漸次減少しているので、天井は近い。
(寄り付き前)数日前から指摘しているサポートラインを終値で保てるかが本日のポイント。本日は16310処。このラインを明確に下ブレイクするならば、直近2日のレジスタンスラインブレイクはトラップとなり、下落波動継続となる。8/31高値16600から既に14日も高値を更新できていないので、ここで2本の長大陰線が出現すると戻り局面の終了がほぼ決定される。
CME16210(大証比-170)、NYDOW 13766-48.86(-0.35%)、CRB指数 333.32(+1.14%)、NY債券大幅続落。つまり、株安、商品高、債券急落というインターマーケットの定型パターン。過去データからは1987年4月以降がその典型。債券は株式の先行指標となるので、株式はこの年10月に暴落した(ブラックマンデー)。おそらくFRBは、思い切った利下げにも関わらず、数日で元の株価に戻ることを最も恐れているのではないかと思われる。
妄想としてのサブプライム
この問題から分かること。思考力のない投資家は、マーケットから強制退場させられるという事実。歴史は繰り返すというが、これほど明確に繰り返される歴史も珍しいだろう。愚はとめどなく繰り返される。なぜならば、市場参加者は一人の例外もなく同じベクトル(利得)を志向しているから。だからバブルはこれからも規則正しく繰り返される。貨幣経済における利得獲得というシンプルな構造のマーケットである限り。サブプライムという妄想のカラクリを知れば、数年前からその危険性は分かっていたし、遅かれ早かれ行き詰まり、表面化することも分かっていた。これを明々白々の事実と言う。しかし、思考力がないと、時流の雰囲気に呑まれ、契約書にサインをしてしまうようである。マーケットでのプロ中のプロと言われている欧米の金融トップがそうしてしまうのだ。マーケット自体は、彼ら思考力のない人間を振るい落としつつ、或いは養分にしつつ、更に進化するだろう。思考力は体力に比すと良く分かる。体力のない人は、少し歩いただけで、息が上がってしまうだろう。しかし、体力がある方は、長距離をリズム感をもって歩き続けることが可能だ。同様に、思考力のない人はちょっと見ただけで直ぐに軽薄な判断をしがちであるが、思考力がある方は、同じ問題を粘り強く追究し、どこまでも考え抜くことができる。結論が出るまでは、徹底的に、考えに考えて考えつくす。考え続けるためには精神の落ち着きとエネルギーが必要だ。昨夜、NHKのクローズアップで本問題をレポートしていたが、半年前にその妄想的危険性を警告する放送をできなかったかと思う。
磁石
心はこの世で最も強力な磁石だ。それ故、後悔は後悔を引寄せ、幸福は幸福を引寄せ、感謝は感謝を引寄せる。
だから、過去を後悔することは絶対にしてはならない。過去を後悔し始めれば、それは間違いなく将来に磁石となって働き、同様の後悔が必ずその人のもとに訪れる。過去は感謝あるのみ。そうすれば、感謝に値することが必ず訪れる。人生極上の日々は今から訪れると信じれば、その通りになる。
マーケットの名言
限りなく心を打ち込んでかかれる事柄であれば、人はたいていのことに成功できる。
チャールズ・シュワッブ
人はこの世に送り出されたとき、努力さえ厭わなければどこまでも届く長い手を、天から与えられている。
思索としての旅
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16470 高値:16470 安値:16310 終値:16380
出来高減の出合い陰線。この形状は、高寄り後、結局昨日終値まで下落してるため、転換暗示となる。サポートラインは保ったが、目先達成感がある形状。日経平均、TOPIXは出来高微増。金融、銀行株の弱さが目立つ。「長年、銀行株担当のアナリストをしているが、毎年やってきたのは、銀行の一株利益予想を上方修正することだけだった(JPモルガンアナリスト)」と冗談のような発言も飛び出す状況(ロイター記事)。
(寄り付き前)昨日サポートラインに豹変したラインを終値でサポートできるかが当面ポイント。これにより昨日の上昇がトラップか否かが証明される。本日は16260処となる。NYDOWは直近2日で400上昇。CME16465、NY原油は高値を更新しているが伸び悩みディストリビューション継続。
アフガニスタン
CNNのレポートを見た。アフガニスタンの女性の現状である。家庭内暴力、姑との確執、有無を言わせぬ社会的暴力、閉塞した闇社会。この閉塞した社会は、僅か二つの要素で構成されている。二つとは貧困と絶望だ。その果ての灯油をかぶる焼身自殺。彼女達の人生には行く場所がどこにもないのだ。死以外には。インタビューを受けていた女性は20才で重度の全身火傷(灯油をかぶり火をつけた)のため余命幾許も無いそうである。焼け爛れた顔面から、大きな瞳だけが怯えたように動いていて、その異様に美しい瞳ははっきり地獄を凝視していた。言葉を失う。世界の闇の深さは漆黒よりも壮絶である。人生の現実は地獄よりも地獄的である。翻って日本はどうであろうか。ここで人生を送られるというだけで何という幸福であるか。その気になれば、努力一本で何にでもなれる。金持ち、医者、学者、経営者、真剣な努力さえ持続できれば、何にでもなれる。元手もほとんど要らない。いくら成功しても、邪魔する人間は誰もいない。いるとすればこの世で唯一人、自分の心の中の内制止だ。内制止とは、自分で自分の能力を抑える考え方だ。チャンスが無限大に与えられているとは何と言う幸福であろうか。努力を重んじる社会風潮は、人間性とその能力を最大限に成長させるインフラである。大切に育まなくてはならない。世界を旅すると、日本は恐ろしいほどに恵まれていることが分かる。それは、数百億の莫大な財産を相続した頭の良い健康な一人っ子とでも例えられるか。
ある投資家の開眼
それまで、トレードとは経済の問題を分析することだと思っていたんだ。だから初心者だった頃は、勝ったり負けたり。株価の上下の当たり外れに一喜一憂。しかし、悪戦苦闘している最中に気づいたんだ。これは、経済の問題なんかじゃない。これは、純粋数学の問題だと。価格やチャートや変動を全て数学の問題として捉えるようになったのさ。それからさ。常勝するようになったのは。
マーケットの名言
人間がそもそもその真の理論を抱懐するに至ったのは、どういう経緯によったのか。偶然によって起こったのだとは言えない。何故ならば、人間が考える動物として生きてきた2万年ないし3万年に、その唯一の真の理論が誰かの頭の中に入ってくるということについては、偶然によるという見込みは圧倒的に薄いからである。
N.チョムスキー『言語と精神』河出書房新社p142
(解説)ノーム・チョムスキー教授は生成文法という、従来の文法とは異次元の言語構造を浮上させたクリエイティブな言語学者。言語と精神が表裏一体であることを証明する。
天才
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16270 高値:16380 安値:16230 終値:16370
出来高微増の窓空け陽線。寄り前に指摘したレジスタンスラインがサポートラインに豹変した。しかし、日経平均、TOPIXで見ると「行き違い線」(振り分け線)となっており、これは下落途中で出現した場合は一時的な振るい落としによる売り好機暗示。ノーマル・ストキャスティクス%Kは一時100%を叩き天井圏示唆。実線上昇幅も先物では100円(終値-始値)となっており実体エネルギーは弱い。急落直前にあった如く、アメリカ連動ゆえに陰線にも関わらず下値を切り上げてゆく危険なパターンにも似ている。債券先物、長期債が反落しているのは注意。
(寄り付き前)FF金利0.5%引き下げにより、NYDOW 13739+335.97(+2.51%)、NASDAQ 2651+70.00(+2.71%)、CME 16300(大証比+520) となる。本日の日経先物のポイントは、レジスタンスライン16240を終値で超えられるか否かである。仮に上昇トレンドとなったならば、このラインを超えたあと、下がっても16240がサポートラインとして機能するであろう。そうでなければ、上昇は一時的であり下落波動継続。中期高値である16600(8/31)を超えれば目先達成感。FF金利0.5%引き下げは、0.25%がマーケットのコンセンサスだったのでサプライズだったが、その割には上昇幅が少なく、逆を言えばサブプライム問題の根の深さを先取りしたベン・バーナンキFRB議長の苦悩の防御策と言える。0.25%ならばマーケットが反応しない懸念があったのではないか。マーケットは綱引きであるから、バランス感覚が大切。マーケットの使命は緩やかな上昇を持続することであり金利調節はそのための手段。NY原油は続伸81.51となりディストリビューション継続。時間外で過去最高値更新82.38まで上昇している。CRB指数も326.79(+0.59%)。ドル円は予測計算通りの推移。
マーケットの名言
無差別曲線が凹でなく凸であるような点は競争的市場原理では決して観察できないことが注目されよう。そうした点は永遠の暗黒に覆い隠されている。
『サミュエルソン経済学体系:効用関数と需要理論』勁草書房p24
(解説)経済学を科学に高めた天才がサミュエルソン。彼の論文を読んでいると、次から次へと数式が出現し、まるで数学者の論文。時代の知性を急激に持ち上げたという意味で、ニュートンやアインシュタインの業績に匹敵するだろう。経済学はサミュエルソンの出現で、それまでとは全く次元の異なる科学に昇華された。上記の文言もマーケットに絶対的な力が働くことを断言している。
innovation
十数年後には東京大学にもトレード専攻講座ができるだろう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070918-00000902-san-soci
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15940 高値:15950 安値:15740 終値:15780
9/15土曜日に予測計算した通りのガタリとした急落。出来高減の陰線。
ゴールドマンサックスは原油が更に上昇するとレポートしている。私の予測計算とは逆。もっとも、百戦錬磨の彼の証券会社ならば、このようなレポートとは裏腹にしっかり売り上がっている可能性もあるが。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-27921620070918
(寄り付き前)16180処に来ている重要レジスタンスラインを出来高を伴って上ブレイクできるかが直近の焦点。仮に上昇トレンドとの前提条件とするならば、ブレイクの後、このラインがサポートラインに豹変して下ブレイクしなくなる。しかし何度もこのラインで跳ね返されているので、逆にレジスタンスとして徐々に強固になりつつある。つまり、その前提条件が逆方向へ行く可能性の方が高まりつつある。CME16005(大証比-85)、NASDAQ 2581.66 -20.52 (-0.79%)。 CRB指数は324.87(+1.23%)、NY原油も80.7と続伸したが、ディストリビューション。それ故、伸び悩みの後、下落を予測計算。
思考力
体力を養成するには、早朝空気の良い所でウォーキングあるいはジョギングを毎日1時間ほどすれば良い。
同様に、思考力を養成するためには、静かな環境の良い所で、読書あるいは執筆を毎日1時間ほど継続すれば良い。毎日、集中力をもって、1時間ほど熱心に専門書の精読をすれば、1年後にはその分野に精通していることだろう。3年継続できれば人に教えられるレベルに達するだろう。10年継続できれば、その方は立派な学者になっているだろう。培った思考力には汎用力があり、他の分野を学ぶときも洞察力として役に立つ。思考力は体力と同じく人生の至宝である。思考力がある人の瞳は輝いている。読書の習慣がある人は落ち着きがある。
マーケットの名言
資本主義にとって最も大切なのは革新(innovation)である。革新こそが資本主義の本懐。これが絶えてなくなれば、自由市場は活力を失い、資本主義は衰退して、遂には滅亡する。
シュンペーター
脚下照顧
脚下照顧(きゃっかしょうこ)とは、足もとを見よの意味。自己を明らめずに、いたずらに外に向かって真理を追い求める修行者を警告する語。
中村元『岩波仏教辞典』p168
ヒクソン・グレイシー氏参戦か。
彼は、ファイターというより行動する哲学者。対戦相手を尊敬し、そのトレーニング方法は試合直前には山篭りをし、ヨーガの呼吸法と瞑想がベースとなっている。グル(魂の指導者)とも言える人格を持つ。2000/5/26の船木誠勝選手との一戦は柔術の技術が遺憾なく発揮され凄かった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070917-00000030-spn-spo
日経225先物テクニカル分析
日足13日移動平均と21日移動平均が下向きDC、下向き週足13週移動平均と52週移動平均のDC間近。13日移動平均は16120とレジスタンスラインと同レベル。基準線16095、転換線16085。直近中期高値16600(8/31)と短期安値15610(9/11)の仲値16105であり、16100前後はポイントが集積。またこれにより現在トレンドは中期安値の形成途上にあることが分かる。月足RSI1とRSI2はfailure swingsの典型。週足DMIは売りサイン。日足ADXが高いとき移動平均を重視すればトレンドフォローの勝率は高まる。しかし直近はADXが低下して方向性のないトレンドであるから要注意。ロスカットポイントを近くに置けば利益率も向上する。大切なのは柔軟性。大負けする時は考え方が硬直しているケースが多い。
マーケットの名言
このアインシュタインの例では、過去の理論上に新しい理論をたてる、または、過去の理論のなかから本質的なものを抜き出してゆくという洞察力の他に、過去の理論の研究はするが、それに囚われることなく、過去の理論を全部バラバラに崩してしまい、それらを新しい見方で組み立ててゆく、その新しい見方を突きとめるという洞察力もあることをよく示している。
矢野健太郎『数学ずいひつ』新潮社p133
ランナーズハイ
ランナーズハイとピークエクスペリエンス
何かに集中して、小我を離脱する瞬間。あらゆる仕事の極意がここにある。「ボクもアトランタ五輪で世界新を出した時、台車のようなものに乗って坂を下っていくような感じだった。ゴールしてもそのままいくらでも走っていけそうだった」と言うマイケル・ジョンソン選手の話が面白い。集中力の無限のパワーを感じた瞬間。
http://www.asahi.com/world/china/column/road/TKY200705090190.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3
ドル円
ドル円は微妙な位置にあるが、この位置でサポートラインを保ちつつ練り状態にあり出来高が増加してくれば、反転(円安方向)の可能性が出てきた。「サポートラインを保ちつつ」「9月後半出来高が増加する」という二つの前提条件を同時に満たす必要があるが、仮にそうなれば10月以降の反転の確率が高まる。過去累積データからは、7,8,9月の円高トレンドのあと年末に向けて反転するケースはある。
本ブログの理論計算・予測計算につきまして。
四季報(東洋経済)様や他の株情報メディアが発表する理論株価等との関連性は、全くございません。100%本ブログのオリジナルです。多面的テクニカル分析、複合的ファンダメンタルズ、長期に渡る歴史的経緯を踏まえた、完全なるオリジナルです。
マーケットの名言
ある投資家が持ち株のことを心配してJ.P.モルガンにこんなことを聞きに行ったと仮定しよう。
「株のことが気になって夜も眠れないのです。どうしたら良いでしょう」。
それに対してモルガンの答えはこうだったろう。「私なら眠れるようになるまで売ってしまいますね」。
株に固有の危険はひどく嫌がられるが、それだからこそ株式投資から上がる利益が長期的に見て高いということになる。
ポール・サミュエルソン『日本の針路を考える』勁草書房p196-7
感無量
テクニカル分析
出来高推移にやや難があるが、日経先物、NYDOW共に上昇フラッグを造形している。出来高に難があるとは、正常なフラッグならば、形成途中は出来高が緩やかに減少してゆくからだ。また、フラッグは本来のトレンドは逆方向に形成される。故に、下落するとの予測計算は継続であり再びガタリとした急落を想定している。日経平均のフォーメーションは変則的。先物週足は出合い線となっており、これは転換暗示。週足では高値を切り下げつつ出来高増加しているので下落示唆。先物日足の移動平均乖離線は、このまま上伸すれば100%を超えるので買いサイン点灯間近。RSI2はレジスタンスラインを僅かにトラップ的上ブレイク、だがRSI1は下げトレンド。CRB指数が320.92(+0.19%)と上伸している。これはジワリと効いてくるだろう。SOX指数がサポートラインを割り込んでいることは注目。
http://finance.yahoo.com/q/bc?s=%5ESOXX&t=3m&l=on&z=m&q=c&c=
米住宅バブル崩壊
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20070915k0000e030011000c.html
マーケットの名言
私は友人の日本人たちに小言を言った。「あなたは自分が考えている以上に強い。輸出主導型の成長にそんなに依存するのはやめなさい。それほどのエコノミック・アニマルになるのは、もうやめなさい。社会的環境を良くしなさい。あなたは十分そうする余裕がある。あなたの美しい国を、トランジスターが増えるのに恰好な場所にするだけでなく、人生をエンジョイする恰好な場所にしなさい。数分間の時間でよいから、思い切って浪費をしてごらんなさい」。日本は児童がマルクスを詠唱する一方、マンチェスタやニューヨークでは決して見られないほどに、アダム・スミスの見えざる手が驚くべき上首尾を収めている所である。日本の市場はある程度のパレート効率を例証しているのと同時に、他のOECD諸国の統計には見られないレベルでの経済的公平さを達成している。現在その手の届く範囲にあると思われる経済的首位を、日本が2010年までに達成してしまうかどうかを知るのはすばらしいことである。
ポール・サミュエルソン『日本の針路を考える』勁草書房・日本語版への序文
(解説)この文章が執筆されたのは1984年7月。感無量の文言である。ちなみに1984年の日経平均高値は5/4の11190円。株価はそれから1985年のプラザ合意、1987年のブラックマンデーを経て、1989年12月29日の38915円まで一気に駆け上がる。その後は、ご存知の通り。
達観
新政治
政治家を手がかりにしない政治を考えている。民意をインターネットで即座に反映できる「電子国会議員」を想定している。電子国会議員を集めた党派ができれば面白かろう。現代の政治は膿とシガラミ、因習が多すぎる。ポルシェが渋滞道路に停滞しているようだ。能力は一向に発揮されず、不平不満という排気ガスが溜まるばかりだ。
それにしても以下の立花隆氏の筆は活き活きとしている。獲物を見つけた豹、或いは水を得た魚状態。ジャーナリスト魂とでも言うべきか。彼は記者出身。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070914_scandal/index.html
ジェット機売却
http://www.asahi.com/national/update/0914/TKY200709140326.html
http://www.kabushiki.co.jp/single/kshp041-02.jspx?id=000115033247AF3FD370BD3D0530D23F
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15880 高値:16120 安値:15840 終値:16090
出来高増の陽線だが、寄り前に指摘した重要なレジスタンスラインに見事に跳ね返された。本日はスロー・ストキャスティクスのGCに依る上昇。ノーマル・ストキャスティクスは天井。日経平均のそれは終値で97%と天井圏。RSI1はダイバージェンス。DMIのADXは横ばいなので方向性は喪失。騰落レシオは79.5に上伸。
マーケットの歪みを探すこと。マーケットは感情的になりやすい。それが狙い目だ。マーケットは常に歪み、しばらくして復元している。この波動を知ること。moneyは諸刃の剣。達観できる精神的余裕が大切。達観とは大きな本質的な流れを見抜く度量。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2007091400729
(寄り付き前)重要なレジスタンスラインが16100処に来ているので、これを終値で上ブレイクできるかがポイント。10日移動平均が16123、転換線16100。CME15980(大証比+180)、NYDOW 13424.88 +133.23(+1.00%)と上昇したが、ロイター記事のその理由が面白い。住宅ローン大手カントリーワイド・フィナンシャルが120億ドルの追加融資を確保したことによるとのこと。借金に借金を重ねる体質が常態化しマーケットもそれに反応している。NASDAQ 2601 +8.99(+0.35%)はレジスタンスラインを突破できず。 CRB指数は320.32(-0.27%)と一旦は調整が入るレベル。
ウォーレン・バフェット氏がペトロチャイナ売却(彼の投資スタイルは基本的に長期保有)
http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/scn/070913/070913_mbiz004.html
マーケットの名言
企業は利益成長を通じて株主価値を高めてゆくため、成長は重要である。しかし、一旦主力事業が成熟してしまった企業が、更なる成長の為に新たな事業基盤を追求するときには恐ろしいほどのリスクを伴う。数年以上に渡り、平均以上のペースで株主リターンを増やし続けることが出来る企業は、およそ10社に1社しかない。従って、ほとんどの企業経営者は勝ち目のない局面ー株式市場は企業の成長を要求するが、どのようにして成長すべきか分からない状況ーに直面している。
クレイトン・M・クリステンセン『The Innovator's Solution』
考える
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15920 高値:15940 安値:15790 終値:15800
コマ陰線でレジスタンスラインは超えられず。本日の先物出来高はSQ算出による限月交替局面になるので12月限と一緒に考えたほうが良い。スロー・ストキャスティクスが26%でのGCで買いサイン。
カバレッジ
アナリストレポートなどを読んでいますと、良く「カバレッジを開始した」という文言がございます。このカバレッジとはcoverageであり「取材、報道」等の意味がございます。当該企業に注目すべき好材料などが出現して、アナリストなどがその企業の取材調査を開始し分析対象に取り上げたという意味です。
(寄り付き前)8/17安値と9/6安値を結ぶレジスタンスラインが重要であり、本日は16060処。レジスタンスラインは何度も跳ね返されるとレジスタンスとして強固になる。5日移動平均15940、転換線16105。本日もSQ直前の乱高下が想定されるが、それを楽しむくらいの心の余裕が欲しい。CME15910(大証比+130)、NASDAQ 2592 -5.40(-0.21%)。 CRB指数は321.19(1.33%)、NYMEX原油は原油在庫急減をうけ一時80突破となり史上最高値更新、これらの指標が着実に上昇していることは注目。ここから上は逆指標。
マーケットの名言
トレードについて最も考えたくない時、つまり損を出している時こそ、最もトレードに集中しなければならない。
ジャック・シュワッガー『マーケットの魔術師』パンローリングp122
言霊
言霊の威力を熟知していたのは自決した三島由紀夫だ。緻密な秀才であった三島は、潜在意識に浸透する言霊の威力を何度か書いている。言葉には魂が宿りそれは具現化する。これを顕現と言う。
まるでアドリブかのように、或いは意表を衝く様に、本日辞意を表明した安倍首相には伏線があった。9日シドニーで「職を賭して」と海上自衛隊の補給活動継続に言及した。「職を賭し」たと発言した時点で安倍氏の辞任は確定的となっていたのだ。賭された職が失われるのは確率と時間の問題に豹変する。賭されたらその文言が言霊となり、職は当人に反逆し始めるのだ。その文言を聞いた時点で遠くない辞職が直感された。
小泉前首相は、「ぶっ殺されても改革を貫く」と大声でパフォーマンスし、「おれの信念だ。殺されてもいい」(2005/8/6森喜朗前首相に官邸於)とも言った。極めて分かりやすい単純かつ芝居がかった信念の表現ゆえ、民意は彼に魅了された。ドラマティックな直截な表現ゆえ、外人のウケも良かった。政治家にはこのような愚直な鈍重さも貴重な資質の一つであろう。「ぶっ殺されても俺は俺の信念を貫く」と名台詞を大見得切って観客に投げられなかった安倍氏は、あまりにも線が細すぎた大根だった。それにしても現代政治とは、プラトンという名演出家から、2400年前に劇場空間に引っ張り出されたままだ。名優は北条時宗以来出現していないが。役者は台詞とそのタイミングが生命線。その好例。
http://www.asahi.com/politics/update/0912/TKY200709120181.html
http://www.asahi.com/politics/update/0912/TKY200709120196.html
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15960 高値:16050 安値:15720 終値:15780
出来高増の両影陰線。テクニカル分析通りの乱高下。寄り前に指摘した重要なレジスタンスラインにきっちり跳ね返されたので下落波動継続。ADXが更に下落しているので、方向性は更に混迷。
(寄り付き前)CME15955(大証比+115)、NASDAQ2597.47 +38.36 (+1.50%)となり、9/10に指摘したBreakaway Gapの可能性は無くなった。本日の日経先物は、8/17安値-9/6安値-9/11高値を結ぶレジスタンスラインを終値でブレイクできるかであろう。それは16000円処となっている。昨日に続きSQ前の乱高下も想定され、トラップが出やすい地合い。先物レンジで言えば500円前後のトラップは常に想定している心と資金の余裕が望ましい。マーケットとはそういうものである。一見ランダムに動きつつ、ある分析点に収束する。トラップはチャンスでもある。DMIのADX(方向性指数)が14%と低迷していることからも、マーケットが方向感を喪失していることが分かる。仕掛けやすい地合いである。NY DOW、NASDAQ、日経平均共に出来高が減少しての上昇故、トラップの可能性が高い。
CRB指数は316.95(+0.7%)
マーケットの名言
例えば、2人ないしそれ以上の人々の間で、直接あるは間接に財貨の交換が行われる場合、双方独占、複占、寡占並びに自由競争と言ったような、幾つかの典型的な状況を前提としているときでさえ、そうなのである。経済学の研究に携わる者にとって、これらの問題の構造は周知のものと思われているのだが、実はそれが多くの点で、現在彼らが考えているものとは、全く異なった構造を持っているということを、本書において明らかにするつもりである。
フォン・ノイマン、モルゲンシュテルン『ゲームの理論と経済行動』東京図書p1
(解説)20世紀に書かれた文献のうち、恐らく最も広範な影響を世界に与え、現在も賦与し続けている名著。社会学、心理学、生物学、法学、政治学にも影響を与えているが、なかんずく経済学に深甚なパラダイムの変革を起こした。知は力そのものであることを実証してくれる。
しめやか
日経225先物テクニカル分析
(大引け)
始値:15780 高値:15950 安値:15610 終値:15840
出来高減の迷いの十字形状コマ陽線。8/17安値と9/6安値を結ぶレジスタンスラインにきっちり跳ね返された。穿った見方をすれば、SQ前の買い仕掛けによる行って来い。本質的なトレンドとは関係ない乱高下。参戦好機でありチャンスとも言える。13週移動平均と52週移動平均のDC。
NASDAQは上影を取れば下放れ並び黒の類似形。売りポイント。
バルチック海運指数
http://investmenttools.com/futures/bdi_baltic_dry_index.htm
(寄り付き前)
CME15705(大証比-35)は売り圧力が強いことをマーケットが語る。昨日の予測計算通りNASDAQ 2559 -6.59(-0.26%)となり、窓を埋められなかった。 日経先物も危うい状況であることは変わりない。このような時には薄商いを利用して上下に振らされることも想定する必要がある。上下どちらがトラップか見抜くことが必要。8/17から昨日で17日(二節)となり、コンティニュエーションパターンの1波動終了。下げ止まりという意味ではなく、大きく動く新規波動に突入するということ。年安値更新へはカウントダウン開始だろう。CRB指数は続伸、WTIOILも続伸77.49。
更なる悪材料コンデュイット:コンデュイットも株価上昇が大前提である。上昇が止まると問題として表面化する。シティグループだけで概算10兆円の規模。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070905-00000019-dwj-biz
マーケットの名言
都にはしめやかに雨の降る
アルチュール・ランボオ
(解説)人類の感受性を変えたとてつもない一行。東京の9月はフランスとの季節感が近いかも知れない。
クラッシュ
日経225先物テクニカル分析
(大引け)
始値:15660 高値:15860 安値:15630 終値:15740
出来高増の窓空け急落上影コマ陽線。15660で寄り付いた後、何度も上値を試すが15830からの引力が強く上昇できず。15830を終値でも割れてしまったのは重要。日経平均でも一時470円安。
都心地価天井感REIT関連銘柄は昨年高値から25%前後に暴落
http://www.sankei.co.jp/keizai/sangyo/070909/sng070909001.htm
(寄り付き前)
仮にCME15805前後で寄り付くとすると、ノーマル・ストキャスティクスが10%を割るので、一時的には自律反発することも想定される。しかし問題は、その後も買いが継続するかである。9/6に言及した重要な短期安値である15830を割ってしまうと、次なるサポートポイントは年安値15230まで無く、そもそもこの間にはレジスタンスラインが無い。しかも出来高真空地帯である。ペナントは既に下放れている。一気に年安値更新も想定される。15830はそれほど重要なポイント。
NASDAQ 9/7の窓はBreakaway Gapの可能性がある。Breakaway Gapだとしたら、この窓は埋められない。Breakaway Gapにしては出来高がやや低いので、決定的ではないが。NASDAQの短期安値は2500(8/28安値)である。
思索能力
日経225先物・日経平均テクニカル分析
前回2/26をトップとする急落と、今回は何が違うのか。
今回は、移動平均76日(一巡三期)、129日(複合8)、152日(二巡)が全て下向きでDCが起こっていること。前回はこれらの一巡以上の移動平均は全て上向きだった。前回は上向き移動平均160日に支えられ上昇を始めたが、今回はこのラインは既に7/27に下ブレイクしている。つまり、前回とは全く異質の下落が継続しているのである。
更に、週足では先行スパン2の下ブレイクが直近4回連続して起こっており、これは下ブレイクがトラップでないことと、先行スパン2のレジスタンス機能が効かなくなっていることを意味する。2006/4/7週足をトップとする3560円の下落時でも先行スパン1で跳ね返されている。
Failure swingsは、ドル円でも週足と日足で発生している。これは円安にはなりづらいパターンであり、つまり円高示唆。日経先物と日経平均のFailure swingsは先に言及した通り、しっかり効いている。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070909AT2M0900H09092007.html
マーケットの名言
宇宙に関することのうちで、私が最も不思議だと思うことの一つは、宇宙そのものを、人間の思索により理解しうるということである。
アルバート・アインシュタイン
相加・相乗平均
テクニカル分析
昨日言及したNYDOWのガタリとした急落がもう来てしまった。NYDOW13113.38 -249.97(-1.87%)、NASDAQ2565.70 -48.62(-1.86%)、 CME15805(大証比-295)となり、DOW、NASDAQ共に8/16を底とするサポートラインが崩れた。これだけ短期間に急落が続くとこれからはこの程度ですまないだろう。逆相関にあるCRB指数は312.32(+0.18%)としっかり上昇していることにも注意。オータネーション(alternation:交替)法則が働く可能性が増してきた。オータネーション法則とは、マーケットは2度連続して同じ波動は描かないということである。日経先物と日経平均を例にすると、前回2/27からの急落は、3/5~3/14に2番底(W底)をつけて反転した。それゆえ、今回は二番底(W底)をつけて反転するというパターンはとらないであろうというのがオータネーション法則。本ブログでは8/17の時点で、更に下があると言及している。本日NY急落をもって、V字型(スパイクボトム)もW底(ダブルボトム)も可能性としてはほぼ無くなった。
http://www.asahi.com/business/update/0907/TKY200709070401.html
本ブログ2007/4/1スターリン暴落参照
このような地合いだと、サブプライム問題を上回るメガトン級の悪材料が出現する可能性もあることを歴史は教えてくれる。
相加相乗平均
高校時代、数学が得意だった方は、この公式の使いやすさとその整合性に感心した思い出があるかも知れません。
相加・相乗平均の定理を言葉にすれば、相加平均は相乗平均よりも必ず大きくなるか、等しくなるということです。
公式にすれば下記となります。
http://www.suriken.com/knowledge/glossary/average-relation.html
これは正の数であれば、aとb にどのような数を入れても成立します。株価は正の数ですから、どのような株価を入れても「必ず」成立します。数学から離れ実社会で生活していますと、一億分の一位例外があってもよいではないか、一兆分の一位、成立しなくなる事例があっても良いではないかとも思いますが、絶対にありません。「絶対に」そういうことはないのです。「絶対に」この式は、どんな正の数を入れても成立するのです。マーケットにもこのような数学の厳密性は働いています。これが数学の魔力です。
バブル余談
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2007/0830/144973.htm?from=yoltop
文法は実在する
日経225先物テクニカル分析
(大引け)
始値:16140 高値:16230 安値:16020 終値:16100
出来高減の迷いの十字形状陰線。ほぼハラミ寄せ線(前日陽線で本日ハラミ十字)となっており、上昇の頭打ちを示唆。上昇途上のハラミ寄せ線は転機であり、反落を暗示する。スロー・ストキャスティクスも天井圏から38%へと、RSIは44%へと昨日の予測計算通りに続落しており、今一段の下落暗示。日経平均、TOPIXもほぼ類似形。NYDOWも出来高が増加していず、サポートライン上の微妙な位置にあり、これが崩れれば、再びガタリが来そうな危うい状況。
下方修正世界経済成長率
http://jp.reuters.com/article/economicNews/idJPnTK803011120070907
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-27771120070907
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-27770620070907
(寄り付き前)
第一レジスタンスラインは昨日ブレイクしてしまった。本日からは第二レジスタンスラインが試される。それは7/20高値-9/5高値を結ぶラインであり本日で16460処。CRB指数311.76(+0.27%)と10YEAR TREASURY NOTE yield直近がじわりと上昇している。基準線16255と転換線16215の位置関係がポイント。UO(アルティメートオシレーター)は高値圏。NYDOW、NASDAQ共に前日の下落幅に比べて戻りが弱い。8/4と8/5週足隔擬のブログ参照。
文法
例えば未知の外国語を学習しようとするとき、知らない単語や文法、語法、規則が次から次へと出現する。文法は学習を効率化するための、必要最小限のルールだが、そのルール自体が煩雑、支離滅裂、魑魅魍魎に思える。しかし、慣れてくると、確かにルールが実在することが分かる。ルールがなければ、他人の話を聞いても理解できないし、自分で使うことも出来ない。ルールは、大原則もあれば、ある程度あてはまる原則もあり、ゆらぎもあり、例外も実に多数ある。更にそれらが何重にも折り重なっていることもある。母国語だと、潜在意識のレベルでこの大まかなルールは定着している。外国人が誤った文章を言った場合、そういう言い方はしないだろうと直感的に分かるのが母国人。慣れてくれば、かつては複雑怪奇に思えた文法も、その規則性に驚嘆することもあろう。文法という人間社会が長年月に渡って造形したルールそのものの不思議さが、実に魅力的に感じられることもある。文法が何故複雑かというと、それは人間の思考力が凄まじく、感情が無窮であるから。
マーケットにも同様の規則がある。マーケットの規則を、言語の文法に例えたのはラリーウィリアムズ氏だが、言い得て妙である。原則が分かりだすと、例外は例外として処理できる。原則が分からないと、何が原則で、何が例外かの区別ができなくなり、必然的に混乱し、ランダムウォークだと思うようになる。恐らく多くの初心者は、そもそもルールがあるのか、それは幻想にすぎないのかの存在問題で悩むと思われる。
気を見る
日経225先物テクニカル分析
(大引け)
始値:15990 高値:16270 安値:15830 終値:16240
出来高増の下影陽線。寄り前に指摘した重要なサポートラインとレジスタンスラインを共に割ってしまった。ポイント15830で辛うじて下げ止まる。ノーマル・ストキャスティクス%Kが前場0%をつけたことにより、後場は反発した。RSIは81%から46%に下落しているので、再び下落する確率が高い。急落後であるから、一時的な自律反発は想定されるが。
6222島精製は、9/5が短期高値形成。
5401新日鉄はペナント下放れ。エイペクスは832。
NASDAQは急角度上昇後の陽陰ハラミであり、危険な状況。仮に上昇基調に転換したとしても、上昇角度が急すぎるので、このままの角度で上昇する可能性は低い。一旦は調整が入り角度を落とす必要がある。9/4のNASDAQ高値は中期の高値を形成した可能性もある。
(寄り付き前)
本日の着眼点:NYDOW-143超えの急落により日経先物8/17安値-8/29安値を結ぶ上昇サポートラインは崩れた。7/20高値-8/27高値を結ぶ重要なレジスタンスラインが16000処まで降りてきているので、本日はこれを死守できるかである。ここを下ブレイクすれば、8/31の急騰がトラップ(だまし)であったことが確定する。8/29安値15830はポイントとなる短期安値として位置しているので、更にここをも下ブレイクすれば、8/17安値15230までサポートポイントがない。16000以下は価格帯別出来高のほぼ真空地帯となるので、崩れれば一気に数日内の年安値更新もありえる。8/17の-800円急落は出来高真空地帯であったため。現在の地合いだと、これ以上の急落も充分想定される。昨日の急落をもってペナントは崩れた。
サブプライムなど米住宅問題がそう簡単に終わる訳がない。これらの諸問題は少なくとも3年以前から経済学者によって指摘されている根が深い構造的問題である。月収50万円の家庭に、月額返済60万円のクレジットを組むという米クレジット社会の異常さ。それでも株価が上昇を続けている間は、クレジットしての収支は合っていたが、一旦上昇が頭打ちになると全体が崩落してゆく。張りぼての繁栄は幻影である。http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070905AT2M0503505092007.html
http://www.bloomberg.co.jp/news/column.html
マーケットの名言
田舎へ行ってみると、金持ちの屋敷の周りに植えてある樹木なども、身代が左前になると、どんな大木でも何となく勢いがなくなって見える。人間もその通りで、元気の盛んな時には、頭の上から陽炎のように焔が立っているものだ。
勝海舟『日本の名著・氷川清話』中央公論社p172
(解説)当時の洋学の中心であった蘭和辞書『ドゥーフ・ハルマ』を2年がかりで2部筆写した史実は有名。何故2部か。若き頃の勝海舟は貧乏であった。しかも当時の辞書は非常に高価であった。それで、気力に溢れていた海舟は、1部は自分の勉強のために、もう1部はそれを売って金に換えるために、2部筆写したのだ。辞書を丸々筆写するのであるから、よほどの根気がないとできまい。それを2部もするところに、海舟の本領があろう。
コントロール
日経225先物テクニカル分析
(大引け)
始値:16520 高値:16560 安値:16140 終値:16190
9/3本ブログでの予測計算通りの急落、-420円の長大陰線。出来高は前回二番底の3/14並に急増しているが、今回はRSIの方向、位置が3/14とは大きく異なるので本日が二番底である可能性は低い。7/20-8/29高値のレジスタンスラインに辛うじて支えられた。ノーマル・ストキャスティクス%Kは天井圏から19%まで一気に急落しているので、今一段の下落示唆。本日は、これぞ先物という下げであったが、テクニカル的には9/3から全て計算できていた。理論計算通りの展開。
(寄り付き前)
本日の着眼点:CME16550(大証比+150)故、高寄り後16650を突破する市場エネルギーがあるか、否かであろう。高寄り後に失速すればカブセ陰線となり、天井形が強調される。CRB指数311.20(+0.79%)と10YEAR TREASURY NOTE yieldの直近がじわりと上昇していることには注意。
マーケットの名言
負けトレードを管理することを迅速に学ぶことが、このビジネスで築くことのできる富を手にする近道なのである。勝ちトレードではなく、このビジネスで致命的なのは負けトレードなのである。負けトレードは、トレード・スタイルというより、取引口座を破壊するトレードなのである。成功への基礎となるのは、負けトレードをどうするかである。私たちは学習することで、負けをコントロールできる。数学に裏打ちされた確率を持って、私たちは成功へとブロックを積み重ねることができる。確実性というブロックを一つずつ。
ラリー・ウィリアムズ『短期売買法』パンローリングp12-3
(解説)最近のマーケットでコンスタントに利を上げるのは難しいだろう。逆に言えば、最近のマーケット状況でも着実に利を上げ続けているトレーダーは、かなりの上手。8/17で信用評価損益率が-21.4%と今年最悪を記録していることからも多くのトレーダーが損をしていることが分かる。ヘッジファンドの収益率もマイナスに沈んでいる。トレード初心者の方には、マーケットには比較的簡単に利を上げられる時と、難しい時が交互にやってくることを体感してほしい。今は難しい時期であり、休むのも賢明な一手法である。わざわざ嵐の日に船を出すこともないだろう。もっとも、上手なサーファーは、そのような時を好むというが。http://www.goodpic.com/mt/wave.html
学ぶとは
日経225先物テクニカル分析
(大引け)
始値:16460 高値:16520 安値:16390 終値:16400
出来高減のコマ陰線。8/31の長陽線に対してのハラミ陰線となりほぼ計算通り。8/20から本日で12日目となり、トレンド過渡期のコンティニュエーション・パターン(保合い波動)がそろそろ収束しつつある。大きく動く予兆が日米共に少しずつ出始めている。
(寄り付き前)
陽の陽ハラミの翌日は、統計的にはカブセ陰線かハラミ寄せ線となり、その後天井となりやすい。16650か16300か、そのどちらにブレイクするかに注目。個人的はエイペクスも決まったと計算しており、その後のポジも確定している。
鋼鉄の習慣
トレーダーにとって鋼鉄の習慣とは何か。逆指しを一度の例外もなく入れる習慣である。ロスは常にコントロールできるのだ。これが身につけば黄金の習慣となる。マーケットに翻弄されるのではなく、マーケットを支配下に置ける極上のテクニックがこれ。
マーケットの名言
自己に固執することだ。まねるものではない。自分自身の天分ならば、人は全生涯をかけて育てて来た累積的な力をこめて、常にこれを披瀝することができる。しかし人の借り着の才能ならば、それは当座のしのぎのなまはんかな所有物に過ぎない。万人それぞれが最もよくすることのできる仕事というものは、その人を造った造物主以外に教えられる人はいないのだ。誰しもそれをやってみるまでは、それが何であるかを知らない、また知り得るものではない。
エマソン選集『自己信頼』日本教文社p73
学ぶとは、誠実を胸に刻むこと。
教えるとは、共に希望を語ること。
ルイ・アラゴンLouis Aragon
(解説)私が高校時代、優れた国語教師から教示された一句。寸鉄、人を刺すタイミングで言われたゆえ、今でも鮮明に覚えている。
累積出来高
日経225先物テクニカル分析
(大引け)
始値:16500 高値:16590 安値:16450 終値:16540
出来高減の陽の陽ハラミ。これは、近日中の天井圏を示唆し、相場の息切れ、利食い売りのサインである。ストキャスティクス、RCI、RSI、全て高値圏でのダイバージェンス。寄り付き前に指摘したFailure swings、S構成点が効いている。
(寄り付き前)
今週はドル円為替が鍵を握る。ドル円の月足と週足の出来高、VA(累積出来高)は天井圏にあり、OBV(累積騰落出来高)はトレンドの弱さを示現。週足レベルでは円安にはなりづらいトレンド。7/20-8/9を結ぶレジスタンスラインかその下に、つまり円高方向に推移する確率の方が高いだろう。
日経先物は、7/20-8/27を結ぶレジスタンスラインが、サポートラインに豹変できるかである。仮に上昇トレンドに変化したとするならば、16300処で下げ止まるはずであり、そうでなかったらレジスタンスラインの上ブレイクはトラップ(罠、ダマシ)と言える。RSI2の Failure swingsが効いてくると思われる。RSI1は2007/2/22以来の高値圏81.9%となっており、売りサイン。2007/2/22はその3日後から急落している。16650(8/2安値)でS構成点を作っていて、この16650処を超えられるか否かは、今後のシグナルとして重要。騰勢力からすると、8/20~8/27の6日間に810円上伸しているが、同様の波動である8/28~8/31は、4日間で上値が僅か80円切り上がったのみ。これはS構成点とセットで考えると騰勢力の衰えを示唆。正逆三尊の背反値を作り易いチャート形状。8/23BreakawayGapが、8/29には埋められてしまったことは重要。しかも8/31の出来高は8/23を下回る。仮に騰勢力があり、8/17が底打ちだったとしたら、このGapは埋められないはずであった。例えば2007/3/20のBreakawayGapは今回の急落まで91日間埋められなかった。8/15がRunawayGapとして働いている。8/15安値-8/3高値を結ぶ線がネック・ライン。日経平均9月の月足直近過去データは2勝8敗。しかし9/3-の週足累積過去データは比較的良い。9/10-のそれが悪い。13週移動平均と26週移動平均のDC。騰落レシオ週足を見ると86.8(8/31)まで上伸しているが、これもレジスタンスラインに接触となっている。週足ポイントアンドフィギュア(PF)は下値が切り上がっているが、買いサインは未だ。
テクニカル分析を単独で利用しようとすると、トラップにはまる。1つのテクニカル指標は、例えば10%程度の精度だとする。しかしこれを6種類複合的に活用すれば、累積精度は60%になる。60%の精度があれば、収支は論理的にはプラスになるだろう。複合的な視点が重要となるゆえんである。この視点は多いほうが精度が上がる。テクニカル分析は現代物理学の手法に似ている。僅かな数学を活用して、あとは膨大な計算と思索のみで月まで安全に往復してしまった現代物理学。テクニカル分析も、僅かに四本値と出来高のみを使って、次の展開を計算する。
ニューエコノミー
古典を読む意味
数百年も昔の文献をなぜ読むのか。自己の思想を客観視し点検する視点を保つためである。これができない人は、メディアによって作られたイメージをそのまま真実と思い込んで日々を過ごすことになる。メディアによって、自分がどの程度マインドコントロールされ浸潤されているか、見当がつかなくなるのである。新興宗教などに見事にマインドコントロールされ一生を過ごす人は、自己の思想を点検する視点という発想そのものが、全くない。閉ざされた偏狭な世界が、全世界だと思っているからだ。自己の人格はメディアによって作られてしまうことを知らねばならない。注意しないと浮薄な週刊誌の生き写しになってしまう。
現代とは隔絶した数百年前、あるいは千年以上も前の古典を読む意味がここにある。利害も潮流も偏向も異質の世界は、純粋に人間の知性と魂を見つめる強烈なエネルギーに溢れている。このエネルギーがあると、現代という特殊な時代の異様さが、直感的に分かるようになる。
勝者は問題の捉え方と考え方が異なる
原文 http://www.stanford.edu/~ykonchit/Poems
訳文 http://www.geekpage.jp/blog/?id=2007/8/29
参考 http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50902029.html
マーケットの名言
日本であれ米国であれ、「新時代の経済が到来しつつある」と宣伝される時には特に注意を要する。この種の表現は過去200年に渡り、投機が盛り上がった時の決まり文句だからだ。いわゆる「ニューエコノミー」という表現も、17世紀以来、好景気になる度に繰り返されてきた。「ファンダメンタルズが良好だから景気は大丈夫」という表現もよく使われる。しかし、1929年に大恐慌が起こった時、ワシントンでもニューヨークでも「ファンダメンタルズは良好」と皆が言っていた。バブルが崩れれば、ファンダメンタルズもたちまち悪化する。
ガルブレイス(John Kenneth Galbraith)
(解説)7/23のマーケットの名言も参考にしてみて下さい。右のカレンダーから検索できます。
確率的思考
マーケットの名言
僕は幼い時にポーカーのやりかたを教わった。父は勝算の高い手で勝負する方法を教えてくれた。配られた手で毎回降りずに勝負してはいけないんだ。もしそんなことをすれば、負けの確率を高くしてしまうだけだからね。いい手で勝負するべきだ。そして、手が良くない時は、あえて勝負せずに素直に降りてしまう。より多くのカードがテーブルにあって、非常に強い手を持っている時、つまり勝つ確率が自分に有利に傾いている時は、大きく賭けて徹底的に勝負するべきだ。
ジャック・D・シュワッガー『マーケットの魔術師』パンローリングp154
(解説)ゲーリー・ビールフィールドの項。単純な言葉であるが、マーケット戦術と思考方法が凝縮されている。何人かのスーパースターに出会ったが、共通するのは機に乗ずるそのリズム感の上手さだ。潮時を知ると換言してもよい。ここぞというときに、気をたたみかけてゆく。勝負に参加する以上、表面的な失敗はつきものだが、その処理の仕方と心持が大切。失敗を恐れゼロにしたかったら、勝負に参加しないこと。