静謐さ
静謐
現代文明は絶えず騒々しい。騒がしい現代で最も高価なものの一つが、静謐さと言えるのは逆説的ではあるが、真実でもあろう。物音一つせぬ深山幽谷では、頭の奥底で音なき音が共鳴することがある。そのような状況でしか味わえない、頭の奥底が「しじま」と共鳴する絶対の静寂は、稀有である。人間性は静謐さの中でのみ育まれ、人格は静謐さの中でのみ強靭になる。一年でいちばん静謐かつ豊饒たる時間が流れるのが今頃。時間の本質を考えるのには良い時空である。古典は英語でthe classicsとなる。classicとは、「第一流の、最高水準の」という意味であり、classic writersとなれば、一流作家となる。現在の私は、諸子百家、経典、松陰、ユングなど、古今東西地理軸と時間軸とを自在にずらして、古典を心ゆくまで堪能できる静謐さに満たされた至宝の如き時間となっている。
この時期になると思いだす話がある。
ある高校野球の監督の話である。大晦日の本日12月31日の夜9時ころその野球部は練習を終えた。監督が最後の挨拶をした「みんな、お疲れ。これで、今年の練習はすべて終わった。ゆっくり休んでくれ。新年の練習は、明日の朝、6時からだ。では、解散!」。物事に熱中するとはこういうことだろう。
マーケットの名言
もしヨーロッパ人が外界の観念を追放し、自分の精神の中にある外的なものをすっかり掃き出してしまおうとすれば、たちまちにして彼は自分の主観的な空想の犠牲になってしまう。
CGユング『人間心理と宗教』ユング著作集第5巻
具体性
マーケットの名言
禅というものは具体性と創造性を帯びたものである。概念的なものではない。漠然としたもの抽象的なものではなくして、具体的なものである。禅宗の人が働きということに重きをおくのはこの理由で、理屈でもなく、概念的な漠然としたものでもなく、働きということは具体性を帯びているということである。
鈴木大拙『禅とは何か』角川ソフィア文庫p99
虚往実帰
パキスタンの核管理懸念
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007122900147
心の無窮さ
一人の心は、全世界、全宇宙よりも広大であり雄大である。心とはそれほど面白い。なぜ、そんなことが言えるのか。たとえば、もの凄い絶景を目の前にしたとする。しかし、その人がその心に非常なる心配や恐怖、気がかりなことがあり、それに強く囚われているならば、おそらくその絶景を目の前にした感動はあり得ないであろう。何か、自分とは異質な無関係なものとしてとらえるであろう。これが、心とは全世界よりも雄大であろうと推論できる一因である。あまりにも狭い世界を自分の全てだと考えている人は多い。真の芸術にはその閉ざされた心を解放するパワーがある。万象は心の反映にすぎないとする立場を唯心論と言う。
マーケットの名言
虚しく往きて実ちて帰る
空海
急落大納会
魯迅
福田首相が北京大学で、魯迅の次の言葉を引用して講演したという。
「もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ」と聞いてご記憶にある方も多いだろうこの一節は、魯迅『故郷』からであり、この小品は光村出版の中学国語教科書に長い間採用され続けている。魯迅は現代の中国でも非常に尊敬されていて、上海の魯迅公園は広く、人々が集まり気功をしていて、毛沢東の筆による魯迅の墓碑は立派であり、私が訪れた時にも新しい花束が置いてあった。魯迅は質素な苦しい生活を送った作家であったが、その思想力は巨大な生命力を有している。尤も、現代日本での「作家」とはその定義が異なり、異次元の存在ではある。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071228i312.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:Grave_of_Luxun.jpg
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15580 高値:15610 安値:15240 終値:15250
出来高微増の-370陰線急落は、上昇がトラップであるとした12/26日来の予測計算通りであり、一昨年2005年大納会を彷彿とさせる動き。その時の翌2006年初は、高値16490(2006/1/10)→安値15010(2006/1/18)と1480円の急落を演じている。先物月足は一陽介在五陰連。
地政学的リスクの典型
ベナジル・ブット氏暗殺パキスタン混迷:パキスタンは人口急増地帯、核保有国、インドとアフガニスタンに挟まれた南アジアの要衝である。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-29554220071227
http://mainichi.jp/select/today/news/20071228k0000m030139000c.html
http://www.asahi.com/international/update/1228/TKY200712270417.html
http://www.asahi.com/international/update/1228/TKY200712270419.html?ref=rss
(寄り付き前)ウェッジ形成→目先戻り天井→急落は予測計算通り。本日の下値メドは、基準線15395、転換線15370で下げ止まるか、否か。本日は前場のみ。NYDOW -192(-1.42%)、 NASDAQ -47(-1.75%)と年末ラリーは下へ行ったのも予測計算通り。一昨年2005/12/30大納会は390円(高値-安値)の急落陰線であり、当方はイギリスのロンドンのホテルからトレードしたことが懐かしく思い出される。
18万アクセス
旅行
年末年始の旅行先を決めかねていて、googleに「日本 旅行してみたい場所」と検索をかけてたら、何と地元の富士山がトップに検出されました。青い鳥は遠くではなく、足もとに居るということか。
18万アクセス感謝
読者の皆様のお陰で、18万アクセスを一年に満たない期間で突破しました。ありがとうございます。
ガゼもネタもスクープも写真も動画もグロも全く無いブログにも関わらず、です。経済、思想、哲学、数理計算のみの極めて硬派のブログですが、これほど短期間に18万を超えられたのは、恐らく日課として読んで頂ける読者の方が多いのではないかと思っています。また。数論に基づくトレード手法に関心を持たれる方も増えつつある証拠かも知れませんね。シンクロニシティし、共鳴する世界は面白いものです。この世は誠に広く、深く、エネルギーに満ち満ちています。空間だらけのこの世界には語るべきことが実に多い。これからもよろしくお願いします。
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15710 高値:15720 安値:15560 終値:15600
出来高微増のコマ陰線、終値は15600ジャストに合せて来た。明日は前場のみで、サラリーマントレーダーの参加が見込まれるので、仕掛けもされやすい。
(寄り付き前)再びウェッジを形成しつつある。階差S構成点の15600からの引力は強い。上昇波動復帰のためには出来高急増が必須だが、外人不在の年末あり得るか。2007年のザラ場も今日明日の二日で終わり。明日は大納会。
禅
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15660 高値:15730 安値:15600 終値:15710
出来高減のコマ陽線。失速もしなかったが、上昇も限定的。直近3日の陽線は、出来高が減少しての上昇なので、トラップの可能性が高い。
(寄り付き前)15600処は重要ポイント。本日は寄り高後も失速せず、買いが継続できるかがポイント。ノーマル・ストキャスティクスは昨日夕場でダイバージェンスが発生している。
マーケットの名言
禅は、吾々は余りに言葉と論理の奴隷であると思っている。吾々がこうして縛られている間は、吾々は悲惨である無数の哀しみを味わわねばならない。しかしもし吾々が何物か知る価値のあるもの、すなわち精神的幸福に導くものを見出そうと希うならば、吾々はた断然すべての条件から離脱することに努めねばならない。
鈴木大拙『禅学入門』講談社学術文庫p63
クリスマスラリー
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15340 高値:15650 安値:15330 終値:15640
エネルギーが不足している出来高半減の陽線は、やはり15600のレジスタンスラインに手古摺っている。出来高が伴わないと本物ではなく、もろい上昇となる。もろい上昇とは、崩れやすいということ。ノーマル・ストキャスティクスは0%から一気に100%を叩いている。RSI1とスロー・ストキャスティクス、新値足は、そろそろレジスタンスラインに抑えられる位置。DMIは方向性をさらに喪失。本日か明日の高値が、目先戻り天井となる確率は50%以上はある。
(寄り付き前)先週指摘した分水嶺15000を、何と15010で踏みとどまり、急騰に変じた。瀬戸際の魔術師だ。15000を割れれば、下落波動になる確率が極めて高かったが。また、CME15685と、階差S構成点15600を上ブレイクしている。ノーマル・ストキャスティクスは100%とオーバーシュートを警告しているが、出来高が増加して、15800円処まで急騰できれば、週足では上昇確率の高い大納会(12/28)の最終週に合わせ、歳末ラリーらしい上昇波動で終了する。ただ、ノーマル・ストキャスティクスが数日の内に0%から100%に急激に変化している地合では、先物仕掛けの反対売買も発生しやすく、安定した上昇波動というよりは、乱高下の様相の方が強いと思われる。嵐のクリスマスもまた味なものか。
合格メール
うれしい季節が到来しました。それは、合格メールが、ぼつぼつ届き始める季節。届いたばかりの合格メールを紹介します。
この方は、京都大学大学院建築学科を修了されたあと、思うところがあって今回、京都大学法科大学院(既習コース)を受験され、合格されたという離れ業を、見事にやってのけました。当方で論文の添削指導を受けている間も、答案の書き方が素早く、几帳面であり、正に「打てば響く」ような勉強態度でした。この方の様に、理系の一流大学院まで卒業されたあと、法曹を目指される方は、今後非常に貴重になってゆきます。高度知識社会にあっては、複数の専門性を有する才能こそ、パースペクティブ(視点)が多面的であり、物事の本質を見抜きやすくなるからです。社会が要求する複合的知性とは、そのように発展してゆくものなのです。この方の勉強態度を見ていますと、トップクラスで司法試験の最終合格をされ、やがては日本の法曹界を牽引してゆく逸材になることは確実と思われます。
(ご本人の許可を得まして、以下にそのメールをコピーします)
ご無沙汰しております。
昨年7月から今年6月まで司法試験論文答案のご指導を受けておりました○○です。
法科大学院入試の受験結果をお知らせします。
京都大学、大阪市立大学、関西学院大学の3校の法科大学院既修者コースに合格することができました。
このような結果を残せたのは、深澤様をはじめとする知育研究会の指導教官の方のすばらしいご指導のおかげであり、とても感謝しております。
貴会のご指導がなければ、当初稚拙な論文しか書けなかった私が法科大学院既修者コースに合格することはなかったと思います。
本当にありがとうございました。
4月からの進学先ですが、有名な教授陣が揃い質の高い教育を受けることができると考え、母校であり愛着もあることから、京都大学法科大学院に行くことにしました。
11年前に大学院を修了したときは再び大学院に行くことになるとは夢にも思いませんでしたが、今は4月からの授業が楽しみです。それと同時に、授業内容を効率よく吸収できるように、入学までに知識の整理や法的思考力の鍛錬を十分に行い、4月からの授業に臨まなければならないと気が引き締まる思いです。
当面の目標は2年間の法科大学院での勉強を経て新司法試験に合格することですが、その後は弁護士として努力を惜しむことなく夢の実現に向けて精進していきたいと考えております。
今後も貴会のご指導を仰がなければならない時がくるかも知れませんが、そのときはまたよろしくお願いいたします。
霧雨の京都
新幹線で到着した京都駅には、綿絹のような霧雨が舞っていた。昨日は、東京、銀座、六本木、京都と移動した。クリスマス近い師走のためか、丹念に着飾っている方が多く、何ともいえぬ晴れ晴れした気分になる。時間と念とエネルギーを充分に注がねば、あれほどの美と豊穣さは生まれないだろう。しめやかに霧雨の舞う師走の都市は、本当に美しく、活気がある。
怪力乱神を語らず
マーケットの名言
子、怪力乱神を語らず
論語巻第四述而第七20
(解説)怪力乱神とは、あやしげな怪異現象、とりとめのない神秘のこと。精神が成熟した人間には、もっと懸命に解決すべき手近な問題が山積しているであろうとの戒め。どこかの政府が無意味なUFO論議をして、貴重な時間と国民の税金を空費している様子なので、敢えて言う。このような態度は、精神の幼児性、怠惰以外の何物でもない。政治屋の腐臭がはなはだしい。上記名言の訳は、「先生は、怪力乱神などは口にされなかった」。
幸福
日経225先物テクニカル分析
テクニカル的には昨日までの分析が継承されている通りの展開推移。15000が分水嶺。個人的には本日から再び出張となりますので、マーケットはお休みします。
マーケットの名言
先生は、樋口の下へ私の手をおいて、冷たい水が私の片手の上を勢いよく流れている間に、別の手に初めはゆっくりと、次には迅速に「水 w a t e r」といいう語をつづられました。私は身動きもせず立ったままで、全身の注意を先生の指の運動に注いでいました。ところが、突然私は、何かしら忘れていたものを思い出すような、あるいはよみがえってこようとする思想のおののきといった一種の神秘な自覚を感じました。この時、初めて私は waterはいま自分の片手の上を流れているふしぎな冷たい物の名であることを知りました。この生きた一言が、私の魂をめざまし、それに光と希望と喜びを与え、私の魂を解放することになったのです。もちろん、まだまだ数知れぬ障害物が残ってはいましたが、それはやがて取り除くことのできるものばかりでありました。
私は急に熱心になって、いそいそと井戸小屋を出ました。こうして、物にはみな名のあることがわかったのです。しかも、一つ一つの名はそれぞれ新しい思想を生んでくれるのでした。そうして庭から家へ帰った時、私の手に触れるあらゆる物が、生命をもって躍動しているように感じ始めました。それは、与えられた新しい心の目をもって、すべてを見るようになったからです。ああ、これらの言葉こそ実に、私のためにこの世を花園と化してくれたものです。この日が自分にもたらした喜びを思い返していた時の私ほど、幸福な子供を発見することは困難であったでしょう。
ヘレン・ケラー『わたしの生涯』角川文庫p31-2
(解説)ヘレン・ケラー女史が、初めてモノには名前というものがあると、サリバン先生の熱心な指導によって知ったシーン。「水」と言うたった一つの単語を知ることが、彼女の魂をその根底から震撼せしめ、解放したのだ。当り前のことが、全く当たり前ではない条件で、非常な困難の末に入手できることは、この世の最高の喜びかも知れぬ。最も理解の遅い子供は、しばしば、歴史に名を刻む優秀な学者に豹変する。最も貧しい環境で育った子供は、しばしば、最も巨大な富を運用し、社会に大きな影響を与えるようになる。魂の奥底からの誠実な努力がそうさせるのだ。この世では愛情こそが最も強靭なパワーを有する。運命の女神もなかなか味なことをするものである。ヘレン・ケラーはその後、ハーバード大学(ラドクリフ女子大学)に進学している。聴覚と視覚のない彼女が、どうやって一流大学の難しい講義を理解し、試験をクリアできたか。講義のときには隣にサリバン先生が座っていてくれて、彼女の「手」に講義内容を次々に「書いて」くれたのだ。ノートも取れないし、取っても復習すらできない彼女の勉強方法は唯一つ、手に書かれた講義内容を、瞬時にその場で理解し、一度で覚えること、のみであった。それが彼女の勉強方法の全てであった。彼女が24才でハーバード大学を卒業した時、19世紀の最も偉大な一人だと褒め称えたのはマーク・トウェイン。
人生の目標
日銀金利据え置き
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/hotnews.aspx?site=MARKET&genre=c1&id=AT2C2000E%2020122007
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15080 高値:15200 安値:15010 終値:15010
出来高減の上影大引け坊主陰線、終値15010とはマンガのような終わり方。昨日書いた通り、底が無いように売り続けるトレード手法が奏功であり、再びノーマル・ストキャスティクスは0%で機能しなくなっている。日経平均とTOPIXは、昨日の先物に引きずられ一陽介在五陰連。日経先物は一陽介在六陰連で、直近7日で1140円の急落。第一サポートラインの角度からは、本日終値前後が第二サポートラインとなる。
(寄り付き前)進行中の17日タームが下落波動だとしても、本日は一旦逆押し上昇が入るタイミング。しかし、心理的節目の15000まであと100ちょっとであり、年安14640まではそこから360しかない。資金流出があるならば、数時間で到達できる射程圏内ではある。CME清算値15210への寄りギャップダウンが続くようだと、地合いはかなり悪い。これは、いつか見た光景だろう。と、7月をすぐに思い出せない方は、7月から8月にかけてのチャートを見て頂きたい。
マーケットの名言
だんだんに、敵ながらあっぱれという思いが心に浮かぶ。革命家を自任し、己の信念に忠実に生きている男の清々しさがそこにあった。生命を賭けて人生の目標を見据えている人間は、理屈抜きに美しい。その話をすると、彼の顔は妙に歪んだ。
佐藤道夫『検事調書の余白』朝日文庫p137
(解説)佐藤道夫氏は検察官であり、敵とは過激派のゲリラ闘争をした犯人の一人。カナダ東部の大都会で、その彼に偶然に出会った濃い霧の夜の回顧である。佐藤の上記の嘘偽りのない「男としての」実直な吐露が、ナイフの如く犯人の胸に突き刺さり、琴線を激しくかきむしった。革命への信念を持ってかたくなに黙秘を続けていた若者は、ガタリと落ち、佐藤の前に胸襟を開き、自供を始めた。人生に迷ったら、この書を薦めたい。生真面目に、また不器用に生きている、如何にも日本人らしい日本人が、そこには生々しく実存している。特に「文庫のためのあとがき」は圧巻である。
無心
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15190 高値:15300 安値:15050 終値:15090
出来高減の上影陰線、一時的に戻しても5日線15312円で跳ね返されたのは、ほぼ予測計算通り。寄り付きは15190とCME値15295の100下。下落トレンドには良くあるパターン。上値を切り下げ、両影が二日続いている迷いの三羽ガラス形状。再び、底が無いように売り続けるゾーン突入。サポートラインは心理的節目の15000、ボリンジャーバンドの-2σの14764、年安14640円。10日線と15日線のDC。戻り天井から一陽介在五陰連となり、先安感が強い。日経平均とTOPIXも出来高減の上影陰線。
(寄り付き前)NYDOWは直近5日で-622のウェッジ急落の後、+65の戻りはレジスタンスラインにも届かず弱弱しい。日経先物も階差S構成点15600を力強く上ブレイクできない限り、進行中17日ターム(12/10起点)の上昇波動はありえない。本日は、売られすぎサインのストキャスティクスに支えられて、25日移動平均15448、基準線15395あたりまでの一時的な戻りがあるかどうか。
マーケットの名言
うつるとも月もおもはず
うつすとも水もおもはぬ
広沢の池
フェーズ
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15250 高値:15340 安値:15030 終値:15170
(四本値は基本的に前日夕場を含めた表記とします。但し、日足でチャート上の特徴が出現した場合は、日足四本値も適宜使います)
出来高増の両影陰線。直近5日で1120円の急落とストキャスティクス数%の底値圏ため、心理的節目の15000直前で辛うじて反発。日経平均とTOPIXは出来高増の陽線。新値足は売りサイン継続。今週中終値で15000円を割れれば、現在の17日タームの下落波動、もしくはコンティニュエーションパターンがほぼ決定。日経先物もNY DOWもNASDAQも、第一サポートラインを既に割れている。
(寄り付き前)再びNYDOWは予測計算通りウェッジからの急落継続 -172(-1.29%)であり、13167と節目の13000直前で辛うじて止まったが、瀬戸際。これが、上昇ウェッジ(フラッグ)からの急落パターン。本日の日経先物は、スロー・ストキャスティクスが6%、ノーマル・ストキャスティクスが3%と底値圏で練られているが、サポートラインがボリンジャーバンドの-2σの14786、年安14640円くらいしかない。コモディティ、債券を含めた世界的なマネーフローのカテゴリ流出状況によっては、クリスマスラリーが下方向へ行き、大きく動くことも十分想定される。マネーフローは、各国別ではなく、カテゴリ別に動く傾向に推移しつつある。世界経済における、国別のボーダーラインは、限りなく小さくなりつつある。それは、先物取引ですら、無視できるノイズとも言える。個人的には、ほとんど捨象している。
マーケットの名言
人間は、より高いフェーズに進化的跳躍を果たそうとする位置にある。
コリン・ウィルソン『アウトサイダー』
(解説)歴史的実例を二つほど挙げる。15世紀以降における活版印刷物の普及、1990年代以降におけるパソコンの普及。どちらも、その直前には、大衆には受け入れがたいと見られていた。この場合のフェーズとは、phaseであり、 物理学上の位相(空間的位置関係)の意でよく使われる。コリン・ウィルソンは、一貫して人間の意識を見つめ続けていて、面白い報告を多数している。
年末ラリー
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15560 高値:15580 安値:15230 終値:15240
階差S構成点15600がレジスタンスラインとしてきちっと効いている。11/29に「窓空けだが、出来高が伴わないので、これはBreakaway Gapではない。つまり、近日中にこの窓は埋められる」と書いた。この窓が、この時の予測計算通り、本日埋められた。これは、ザラ場日足(前日の夕場を入れない)で見た場合の窓である。5日線と15日線のDC、25日線15442円、基準線15395円も下ブレイクして、直近920円の急落は計算通り。RSI、RCI、ボリンジャーバンドは、下落余地がまだあることを示唆。再び、底が無いように売り続けるゾーンとなったならば、これからの年安14640(11/22安値)更新も視野に入る。マネーフローが、商品など別カテゴリに流出している場合は、十分ありえる。
(寄り付き前)12月SQを通過し、年末ラリーに突入する今週からは、従来であれば買いの好機である。と、思っているファンダメンタリストと機関投資家は多いだろう。同時に、優秀なファンダメンタリストならば、今年は経済状況と外部環境が、例年とは大きく異なると、薄々感じているはず。
今週初めの3日は、最重要ポイント階差S構成点15600が、レジスタンスラインになるか、否かである。すでに割れているが、仮に上昇波動に復帰するならば、このポイントはレジスタンスとして働かず、出来高を伴い上ブレイクするはず。上ブレイクできなければ、コンティニュエーションパターンか、下落波動。年明けへの持ち越し玉が怖いようなら、そのポジは危うい。数論からポジを形成する本ブログの手法は、このようにほとんどの市場参加者が迷っている不安相場において、最も安定的かつ大きな力になる。絶好のトレード場である。
本質から考える
メディアの本質を見抜く
現代はメディアの転換期である。メディアそのものは、ある特定の思想に満たされている。これは、常にである。例えばテレビを長いこと見ないでいると、良く分かる。ごく稀に客観視することにより、その思想的本質が明瞭に浮上してくるのだ。そして、それは常にいびつである。その根底的な思想に違和感を感じ始めたら、思想への感受性が高まった証拠。個人の思想を自在に発信できるインターネットのレーゾン・デートルがここにある。人間は、常に人格に回帰してくる。人生とは人格を完成するプロセスだからである。
マーケットの名言
生きるということは刺激的なことである。それ自体が楽しみである。
アインシュタイン
恩典
名古屋
今夜は名古屋に来ています。本来、京都に宿泊予定でしたが、忙しい時期に急だった為、ホテルがとれなくて、名古屋宿泊となりました。名古屋と京都間は、新幹線でわずか36分。交通網と都市が発達すると、このように距離感のある近隣都市もうまく使えます。
名古屋はクリスマスと歳末が近いこともございまして、とても活気があります。名古屋は個人的には最も好感をもてる地方都市の一つです。車で来ても、非常に走りやすい道路空間です。高速道路からでも直線を多用し、分かりやすい方向と位置感覚とへの配慮が伺われます。企業文化が根付いているからでしょう。ウィンドウショッピング、街のイルミネーション、街行く人の色彩感覚をチェックします。色彩とフォーム双方を丹念にチェックしますと、関東圏との相違があり、発見がございます。これが非常に面白い。色彩感覚から、景気分析もできます。名古屋でウィンドウショッピングをしてみると、女性向けコートさえも、黒や濃紺など、暗い色が大半を占めています。もっと明るい色やユニークな色彩や素材があってもいいのではないかと思われますが、遊び心やファッションへの余裕、豊かさはあまり感じられません。何かを抑えている感じです。ここにも、景気の停滞と悪化が如実に色彩で表現されています。コートは、冬においては最もファッション性が表現でき、高コストの媒体です。色彩は、深層心理や潜在意識が、無意識のうちに顕現するものだからです。
テクニカル分析
NYDOW -178(-1.32%)と予測計算通りのウェッジからの急落継続。このようにウェッジからのガタリとした急落は、-200前後、あるいはそれ以上の値幅が断続する。NYDOWは13339まで落ちているので、13000を割れば再び心理も含めマーケットはかなり悪化する。NYDOWは数十年分の週足推移を見ると参考になる。
マーケットの名言
働くことそのこと自体が働くことの恩典であり、あなたの特権なのであるから、決して結果を求めるべきではない。だから、仕事の報酬を求めて働くことなかれ。また、決して働くことをやめるべきではない。その為には、利己的な欲求を捨てなければならないし、成功や失敗に拘る心をもってなならない。
出典『バガヴァドゥ・ギーター』
収穫逓減
プロ
これがマーケットを良く知るプロの行動。GSは、数年前の原油、ゴールドのオーバーシュート急騰場面でも同様の手口。
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%a5%b5%a5%d6%a5%d7%a5%e9%a5%a4%a5%e0&k=200712/2007121400507
日経225先物テクニカル分析
(寄り付き前)プライスが16000円前後であった9月SQと大きく異なるのは、スロー・ストキャスティクスの方向性が、真逆であるということ。今回は上から下。基準線15410、25日移動平均15454、15日移動平均15636と、階差S構成点15600前後は重要ラインが交錯している。DMIは方向性を喪失したまま下位で縺れ合っている。原油が大きく動く危ういポジションにある。実需による高騰ではないことに注意。
リセッション40%
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK004965720071213
マーケットの名言
知性を別にすれば、あらゆるものは収穫逓減の法則に従う。
J.M.クラーク
(解説)逓減とは、時間経過と共に、少しずつ量が減少すること。収穫逓減とは、例えば農業の収穫を想定した場合、その従事者が増加するにつれて、一人あたりの収穫は減少するという法則。適用できるケースと、そうでないケースがあり、考える素材を与えてくれる面白い経済法則ではある。知性を別にすれば(知的産業も含め)と言っているところがミソ。
心の置き所
日経225先物テクニカル分析
(大引け)直近二日で660円の急落は、予測計算通りウェッジからのそれ。何度も言及している重要サポートライン階差S構成点15600円を割り込んだ終値は15520円であり安値は15490円まで落ちた。サポートラインとして機能しなかった、第一回目の下ブレイク。15日線15585円も下ブレイク、25日線15461円に支えられた。前回9月のSQはこのラインがしっかり機能し反騰開始となった。今回は機能しなかったサポートラインが、明日からレジスタンスラインに豹変するかが焦点。レジスタンスラインとなれば、上昇波動は無くなる。日経平均過去データから、12月は、大納会のある最終週が上昇しやすい(今年は捨象)。12/28金曜日が大納会であり、2008/1/4金曜日が大発会。今年はあと10営業日。
マーケットの名言
心をどこに置こうぞ。どこにも置かねば、我が身いっぱいに行き渡りて、全体に延びひろごりてあるほどに、手の入る時は、手の用を叶え、足の入る時は、足の用を叶え、目の入る時は目の用を叶え、其れ入る所々に行き渡りてあるほどに、其の入る所々の用を叶ふるなり。考えるな、思い煩うな、分別を持つな、そうすれば心は到る所に行き渡りてその全力が働き、次々と手近の仕事を成就するであろう。
沢庵和尚全集『不動智神妙録』
予測通りの急落
モーゲージ(mortgage:抵当権・担保)
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPnTK006235820071211
FOMC声明全文
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPnJT808936520071211
数覚
数覚とは、数に関する感覚。その鋭い方の見本。この記事の「ある数字」とは、2397兆2076億6796万6701を13回かけたもの。200桁の13乗根を暗算ですることが、いかに尋常ではない計算か。コリン・ウィルソン氏なども、このように数覚が異常に発達した少年などを報告している。潜在無意識の領域の広大さを垣間見る思い。
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2312334/2356257
日経225先物テクニカル分析
(大引け)出来高増加陰線(前日夕場を含めた場合の日足。本日のみだと陽線)。5日線を割れ、安値は15690まで下落した。本日の処は、瀬戸際で踏みとどまった。
(寄り付き前)これが、ウェッジからの急落。NYDOW-294 (-2.14%)は先週から予測計算済み。フォーメーションがウェッジからフラッグ→オーバーシュートとなっていることは指摘してある通り。数日のずれはあったが、このようにテクニカル分析上はきちっと予測できていた通りの展開であり、FOMCの0.25%利下げはあくまでトリガーに過ぎないことが分かる。テクニカル分析上は、先週のプライスとフォーメーション推移に、FOMCの0.25%利下げは既に予兆されていたことになる。これがテクニカル分析の妙味である。今回も偶然ではないことは、今までの分析が証明しているだろう。
本日の日経先物は、今週初12/10に言及したように、重要ラインである階差S構成点15600円がサポートラインとして機能するか、否かである。新規17日タームが上昇波動ならば機能し、直近4日間の上昇がトラップ(だまし)ならば、機能しえない。コンティニュエーションパターンではなく、きちっとした下落波動に再び復帰するならば、15600円処が、レジスタンスラインに豹変する。このラインの攻防で、新17日タームのトレンドがほぼ決定されるだろう。
1234円
先日の京都の旅先にて。コンビニエンスストアに入り、レジで会計をお願いしたら、その合計が何と1234円(税込み)であった。レジを打った店長が驚いていた。三桁はたまにあるけど、四桁は珍しいとのこと。しかも1234という続き番号で、「強運ですね。宝くじを買ったら一等が当たるんじゃないですか」と。このレシートは財布の中に
マーケットの名言
私たちは、知性で捉えられないものの方が、知性で捉えられるものよりもずっと実在的であることを、知性のおかげで知っている。
シモーヌ・ヴェイユ「重力と恩寵」ちくま学芸文庫p210
5日線
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16030 高値:16090 安値:15970 終値:16080
出来高減のコマ陽線。ディストリビューションゾーン突入。
(寄りつき前)直近は5日線に沿っているので、このラインが保てるかがポイント。ボラティリティは一度低下しているので、大きく動くエネルギーを溜めている。
学問
経済とマネーフローをビットしてとらえること。1ビットは0か1である。これと論理学を組み合わせることでコンピュータは動いている。経済活動もその一現象のキャッシュフローも同じである。細分化したあと、論理で道筋を作ることは、例えば現代医学でも行っている思考方法。
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:16010 高値:16040 安値:15820 終値:15890
出来高減の陰線は、既にオーバーシュートゾーンゆえ、当然である。5日線に支えられた。25日線はまだ下向き。本日から17日タームの新波動として計算する。ということは、17日タームでは今年最後の波動となる。日経平均過去データからは、1月は一年で一番上昇する月。しかし、あくまで過去データの話である。
(寄り付き前)15600円処の階差S構成点がサポートラインとして機能するかが、今週のポイント。日経平均の累積過去データからは、今週週足は12月で最も悪い。個人的には、最近は別の研究に没頭しており、経済とマーケットから離れていたが、今日から久しぶりに落ち着いて取り組める。数論を中心にした完璧なテクニカル分析を、完成させたいと思っている。まだ、ときどき機能しなくなるので、計算方法の改善と、推論の改良余地はある。大切なことは方向性を当てることを第一義にするのではなく、どのような状況になろうとも、常に利益が還元されてゆくシステムにすること。「方向性を当てるのが本意ではない」と「常に利益が還元される」ことは「常に」両立できる。完成すれば、シャノンの魔物よりも、もっと効率が上がることになる。
哲学
哲学は現代世界において、最も忘れ去られた学問である。それはちょうど空気のようなものだ。目に見えないし、香りも無く、音もしない。注意深い科学者でないと、その存在は不明である。しかし、これが、あらゆる生物の命を根底で支えてる。哲学も同じである。哲学は人生そのものであるし、生命を根底から支えるもの。人間社会のフレームワーク、OSである。文化史が発達する時代においては、哲学が必ず進歩している。逆もまたしかり。
現在進行形
フロント
京都にてお会いしたある先生から、別れ際にカセットテープを頂いた。今から20年ほど前に逝去された、古代インド哲学の碩学の肉声が録音されているテープである。希少なモノなので、感謝感激しつつ、足早にホテルに帰る時、一刻も早く聞きたい思いが次第に募ってきた。旅先でもノートパソコン2台など必要なデジタル電子機器は持ち歩くが、さすがにカセットレコーダーまでは持って来ていない。しかし、聞きたい思いは尚更、強烈になってきた。ダメもとで、ホテルのフロントに聞くと、奥に入り、すばやくレコーダーを持ってきてくれ、笑顔でどうぞと貸してくれた。かつて、ある作家の紀行文を読んでいて、ホテルのフロントは、ありそうでないものまで貸してくれる不思議な空間であるとの文言を思い出した。その作家は、フランス語の辞書をフロントで借りたそうだ。ホテルの部屋で聞いたそのテープは、すばらしい内容であった。旅は感性を刺激するのでよけい感激が深まる。旅の良さはこのようなことあると思う。ホテルのフロントは未知なる世界の入り口でもある。
マーケットの名言
過去も未来も存在しない。あるのは現在と言う瞬間だけだ。
トルストイ
断崖絶壁
監督
岡田武史監督の日本代表監督就任の言葉にこの「断崖絶壁」という言葉が出てくる。断崖絶壁という言葉で最も印象的に残っているのが、小林秀雄の評論。小林のとどめの一句がこの断崖絶壁。岡田監督はサッカー界では最もインテリ的肌合いの方だから、小林やロシア人作家を読んでいるかも知れない。何か物事をやろうとするとき、断崖絶壁と形容するとは、良い言葉まわしではある。待望の日本人監督にふさわしい知性と能力を発揮してもらいたい。サッカーはそのポジショニングの自在性から、最もクリエイティブになれるスポーツなのだから。世界をあっと言わせるスリリングなサッカーを見たいものだ。このようなケースでは純粋な国粋主義者になっても良いであろう。
マーケットの名言
急いで結婚する、必要などない。
結婚には、季節外れが、ないのだから。
トルストイ
(解説)トルストイは、「偉大さ」と「文豪」という二文字がしっくり調和する、歴史上稀有な人材かも知れない。
抽象
日経225先物テクニカル分析
(寄り付き前)現状分かっていることは、ウェッジから変化したフラッグが進行しているということと、オーバーシュートゾーンであるということ。
本日から再び京都となりますので、ザラ場はお休みします。
マーケットの名言
孤立した存在としての個々人というものは、単なる抽象物にすぎない。
ディルタイ『哲学の本質』岩波文庫p65
思考プロセス
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15860 高値:15930 安値:15750 終値:15930
出来高減の窓空けコマ陽線。オーバーシュートゾーン。スローストキャスティクスはダイバージェンス。
(寄り付き前)NYDOWは+196(+1.48%)となり、ウェッジからフラッグとなった。しかし、基本トレンドが変化したとは思えない。本日の日経先物は、一旦は上ブレイクする階差S構成点が、サポートラインとして機能するか、否かであろう。機能しなければ、トラップ。コンティニュエーションパターンが続いているので、今日と明日を含め直近17日タームとし、来週から新波動とすることも想定。この場合は2日のずれ。
マーケットの名言
人間の思考プロセスは、誰も予測しえなかったほど物質世界と緊密に結びついている。
デイヴィッド・ピート
正しい評価
パソコンメーカーのパラダイムシフト
当方は10年以上前から、あるメーカーのパソコンばかりを主に使っている。12年ほど前にはそのメーカーの国内販売シェアは下位であった。しかし、当方は、その創業経営者の思考方法に共鳴したのと、他のメーカーのパソコンとは次元が異なる魅力を感じたので、購入を開始した。その内の一台のノートパソコンのDVDドライブモーターが不調となったので、昨日、久しぶりにサポートセンターへ電話した。驚いたのは、その懇切丁寧な対応ぶりである。この世にこれほど懇切丁寧なサービス業はないであろうと思えるほどの、手厚い持て成しであった。電話越しに幾つかのチェックをして、交換部品を翌日には全て無料で送付してくれる運びとなった。この対応を経験して、パソコンメーカーは、かつてのハード屋から、情報サービス業に大きく転換していることを感じた。ハード屋→サービス業へと新しいパラダイムにシフトしつつある。サービスは人間性あふれる文化そのものである。諸外国を旅すると、真っ先に感じるのがこのサービス感覚の温度差だ。20世紀初頭のIBMがその斬新なサービスで頭角を現したように、時代の転換点はこのサービスの質と深みであるケースが多い。微妙な心の綾は、社会の底流を動かす大きな力を有する。現在そのメーカーは、国内トップクラスに成長しているのも頷ける。
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15430 高値:15680 安値:15360 終値:15650
出来高増の陽線。窓は埋められず、高値も階差S構成点に抑えられた。DMIの方向性指数ADXも大きく下向きになっており、方向感喪失を示唆。しかし、エイペクスを達成したので、近日中には大きく動くと思われる。今注目しているのが、11/29がBreakawayGapか、否(トラップ)かということ。直近のその例は9/19にある。これはBreakawayGapであり、上昇トレンドが継続している限り埋められなかった。現在の先物日足はメリルのパターンからはW1。メリルのテクニカルパターンは『ボリンジャーバンド入門』p353参照。
(寄り付き前)本日のポイントは二つ。窓埋めラインの15290(11/28高値)と、本日終了する17日タームの起点15230(11/12始値)。特に、本日終値が、15230を下回るか否かが重要。オシレーター系指標はきっちり効いている。
マーケットの名言
人々を革新的にさせ、動機付けるためには、彼らの人間的欲求を考慮しなければならない。正しく評価されていると感じれば、何事につけても人間はずっとオープンでいられる。それは、自らをいつも防御しなければならない場合とは対照的であり、気分も良いものである。
アンドレアス・リース フォナックCEO
(解説)人を正しく評価することは、実に大切なことであると思う。人間関係の不和は、正しく評価されていないと感じる処から発生しがち。人を見つめ続けた創業経営者らしい言葉。フォナック社はスイスに本拠をおく世界的な補聴器メーカーであり、アンドレアス・リース氏はその創業者。
醍醐味
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15650 高値:15690 安値:15440 終値:15470
出来高微増の陰線。予測通りのウェッジらしい急落。高値は25日線に抑えられ、終値は5日線15526も下回る。上昇波動ならば、階差S構成点15600処で下げ止まったはず。つまり、本日のマーケットの階差S構成点下ブレイクは、上昇波動であることを自ら否定したと言える。11/12から始まった17日タームが明日で完了。
(寄り付き前)NYDOW-57(-0.43%)は、ウェッジらしい頭打ち的小幅下落。 日経先物の今日のポイントは11/29の窓空けを埋めてしまうかという点。埋めてしまえば、12/3の15810が短期高値となる。
マーケットの名言
一見、脈絡のない諸現象を注意深く、忍耐強く観測、観察し、それらをたくみに綜合し、大胆な仮説をたて、その仮説の検証ー間接的であれ、何とかして動かし難いデータを求めることによってーを試み、胸を躍らせる所に、地球科学のだいご味がある。
上田誠也『新しい地球観』岩波新書p4
(解説)上田誠也氏は地球科学の第一人者、地震予知学などでも知られている。小学校の教科書にも載っているヴェゲナーの大陸移動説やプレートテクトニクス理論などが広く知られるようになったのはこの方の影響も大きいであろう。醍醐味とは、熱狂的努力をした経験がないと味わえぬ、物事の根源から溢れ出る愉悦。
ウェッジ
日経225先物テクニカル分析
(大引け)始値:15780 高値:15810 安値:15580 終値:15700
出来高微減の下影陰線。終値は25日線の15694に支えられた。前回ウェッジが10日間(10/22-11/1)であり、今回が今日で7日目。ウェッジの終了は、17日タームの終わり日12/5とほぼ重なる。
(寄り付き前)11/28に計算したエイペクス15785をオーバーシュートしたあとは、目先達成感が強い。NYDOW共にウェッジフォーメーションゾーン突入。12/5で17日タームの一波動終了。
飛耳長目
2007東京モーターショーも閉幕したようだから書き残しておく。
それは、i-REALを見たときに、暗澹たる人間の未来を思い描いたからである。
http://www.webcg.net/WEBCG/autoshow/2007/tokyo/model/domestic/i0000017604.html
一目見て、これは動く椅子だと思った。正しく「歩く」ことは、人間にとり、心身を健全に調和させる最も有効な手段の一つである。子供にとれば、それは頭脳と身体を成長させる最も良いトレーニングである。あらゆるスポーツの礎石が歩くことにより涵養される。人類の知的巨人は実に良く歩いた人でもあった。ソクラテス、プラトンから始まり、カント、日本に於いては例えば、日本を狭しと歩き回った吉田松陰や、京大学派の哲学の道など、枚挙に遑が無い。人間が歩かなくなったらどうなるか。病弱、多病、精神的脆弱、頭脳の未発達、早老であろう。人類の未来は、これらに気づいて自助努力できる人々と、そうではなく流される人々に、二分されてゆくのであろう。飛耳長目(ひじちょうもく)とは、遠くのことをよく聞ける耳と、よく見ることの目を持つことの重要性を説いた斉の管仲の言葉。当時、東北地方から九州までをその健脚で貫き、社会の空気を読み、情報を集めた松蔭が好んだ字句でもある。現代人が最も忘れがちなのが、正しく歩くこと。