百発百中
休みの日など、時間がたっぷりある日に、投資家にお勧めしたい一つが、旅行です。
これは、投資家の経費にあたる調査研究費に位置すると思われます。
経済の基礎は、金融工学ではなく、人々の日々の暮らしです。
それを垣間見、体感できるのが、旅行だろうと思われます。
異空間に身を置くことは、それだけで大脳が刺激されます。
新たに刺激されると、新しい着想が生まれます。
これが、尊いと思われます。
もう一つは、それぞれ、ご自分の属するコミュニティで、
思いっきりトレード談義をすることです。
匿名で、ハンドルネームだけで参加でき、
顔も出す必要が無く
ほとんどコストも掛からず、
経済情報の意見交換や、
トレード上の考え方の検証ができるとは、
これほど奇跡的な空間は無いと思われます。
これは、最高にありがたいシステムだと思われます。
想像以上に役立ちます。
但し、誰でも参加できる巨大掲示板だと、
積極的なトレーダーに対する嫉妬や羨望、
猜疑心が生まれますので、
コミュニティの構成員は、ある程度フィルターをかけて、選別する必要があります。
最低限の礼儀を守り、信頼できる仲間であり、かつ、
匿名であれば、トレードに上達する理想的なコミュニティになると思われます。
短期間で、トレード技術を習得できるトレーダーは、発信上手であり、
このような理想的なコミュニティを、皆さま上手く活用されています。
後出しじゃんけん
相手がグーを出すのを確認してから、チョキを出すのが、後出しじゃんけんの負け。
相手の手を見てからの後出しだから、連勝も連敗も、およそ同じような割合だろう、
と思われるかも知れません。
しかし、賢明なご指摘がありました通りです。
後出しじゃんけんで10連敗できる割合は、3割前後だそうです。
なぜ、連勝と連敗は、これほど数値に開きがあるのでしょうか?
じゃんけんとは、小さい頃から、勝つという訓練しか、通常はしていません。
わざと負ける、という訓練は、したことが無い方が圧倒的です。
だから、無意識的にも、勝つ手の動かし方をしてしまうのです。
負ける訓練をしていないので、10連敗できる方は、ぐっと減ってしまいます。
この心理プロセスは、トレードと、非常に似ています。
トレードは、負ける訓練に長けた方が、
結果的な利益は大きくなります。
この逆説が理解できない内は、おそらく危ういトレードを繰り返すと思われます。
上手いトレーダーは、負け方が、非常に上手いのです。
上手いトレーダーは、負ける訓練を積んでいるのです。
これができる方は少数派なのです。
だから、勝ちトレーダーは少数派であるし、
現在のようなマーケット状況でも利益を積み重ねられるトレーダーは、少ないのです。
初心者の方は、勝つことはあまり考えずに、
いかに上手く負けるかということだけに集中して
訓練を継続できれば、結果的に利益は増大していることでしょう。
マーケットの名言
成果とは、百発百中のことではない。
百発百中は曲芸である。
まちがいや失敗をしない者を信用してはならない。
人は優れているほど
多くのまちがいをおかす。
優れている人ほど、新しいことを試みる。
P・F ドラッカー 『マネジメント』