the only creature
継続
体系
階層性
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大用現前不存軌則
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大用 だいゆう
現前 げんぜん するとき
軌則 きそく を存せず と読み下せる
大拙の次の一節は
最高のトレード手引き書となっている
哲学があらゆる人間思想と行動に
影響を賦与する例証
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貨幣は幻想であり
それは重宝な概念に過ぎない
それ自体に 何の価値もない
腹が減った時に千円札そのものを腹の足しにすることはできまい
それは実物の食事に交換されて
はじめて 空腹は満たされ
その交換手段としての間接的価値を有する
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空腹を実際に満たすのは
現実の食事であり マネーではない
妄想であるマネーを媒介とする
欲望と恐怖ゲームのマーケットも概念にすぎない
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ベンジャミン・グレアム先生が言及している通り
マーケットの値動きは妄想である
実物に変換される更にその前段階の
欲望妄想ゲームであるマーケットに 実価のあろうはずがない
そこには実価など微塵もなく
文字通り爪の垢ほども無い
それに価値があるように錯覚するのは
あまりに幼時から貨幣経済に慣れているからに過ぎない
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つまりマーケットは
二重の妄想ゲームになっている
ここにトレードで勝ち続けられる秘密がある
マーケットの名言
この大用というのが自由のはたらきである
用は動作で はたらき のことである
大 は量の上で言うのではなく 絶対の義である
自が自のままに動き出ることを指示する
軌則は、人間が物の動く跡をつけまわして
それを科学的に図式にして
一つの型にいれておくことを言う
軌則は模型である
数学の式である
そのものには何らの生命はない
文字の形 概念の跡だけだ
人間が自分の生活を何かで締めくくっておくと
便利なことがあるので この生命の形式化を重宝がる
実物の代わりに貨幣を使うようなものだ
貨幣そのものには 実価はない
それゆえ 大用の現前し 活躍し
その真面目を露堂々たらしめるときには
軌則などにこだわることはない
軌則はあとからつけたもの
大用はそんなものに とらわれていない
とらわれているのは 死物だ
自由ではない 本物ではない
鈴木大拙さん
『東洋的な見方』岩波文庫p143
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