散り銭
マネーが気持ちよく、サラサラと流動している状態が健全と言える。マネーは流通することによって本来のその使命を果たす。
これが一か所に停滞していることは、水が一か所に滞留すると同じ現象となり、良くない。滞留した水は、活力が失われ、腐敗しやすい。マネーを扱う経済人は、堕落しやすい。
また、物事には必ず二面性がある。
紙には、必ず表面と裏面があるように。表面だけの紙はない。異常な引き潮は津波の予兆である。一つの職業に就けば、他の仕事はできない。誰かと結婚するためには、他の人との結婚を拒否しなくてはならない。
最高だと思っている事項の中にも不幸のタネは宿っているし、最悪と思われるそれの内部にも、見方によっては幸運のタネを見つけることができる。物事を決して一面的に見ずに、良い面を探して見る習慣の有効性はここにある。
マーケットの背後にも必ず同じ原理が働いている。利が増大しているときには、実はその背後で損のエネルギーが蓄積されている。損が拡大しているときには、利への転機が近い。プラスには必ずマイナス面がつきまとう。裏面を切り離して表面だけの紙がありえないように、マイナス面を切り離してプラスだけを得ることはできない。
このバランスを取るのに、最も良い方法が「散り銭」である。散り銭とは、わざと小さな損をすること。
例えば、10のうち9の利益が得られたら、残りの1は、マーケットに返すつもりでわざとロスを発生させるのだ。一旦はマーケットにお返しをする。こうして、マネーを循環させることにより、また次なる利が導かれてくるようになる。これを、10のうち10ともガツガツと自分の利にしようとしたら、マーケットの原理が崩れ、思わぬ巨大な損失が発生することになる。
経済的に成功出来る方は、このことをよく知っている。
だから、機会を得て寄付をしたり、ボランティアをしたりして、溜めることばかりではなくて、適当に散り銭をする。そうすることにより、経済流動のバランスを取っている。このコントロールが上手くできれば、自然と自分の方へ経済の流れをつくることができる。廻ることによって自分の所にやって来るという流動感覚、循環感覚が重要なのだ。これらは、マネー感性でありマネー知性と言える。経済は、力づくや利己主義者は嫌いだ。
物事には必ず二面性があること、利が増大しているときにはその背後で損のエネルギーが蓄積されていること、大きなもののためには小さいことを捨てる習慣を身につけること。
これらは大切な思考方法である。
コメント
大証は、世界一気前の良い銀行です。
そこに預金をされているならば、10倍くらいにはなって戻ってくると思います。
私の経験からですが。
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ここ最近の悩んでいた答えがズバリと書かれていて、思わず「そうだったのか!」と声まで出してしまいました(苦笑)
マネーには流通が必要なことはわかっていたつもりでしたが、自分のためにだけは貯め込んで出すのを拒むということが間違った考え方だったのですね。
寄付なども施しという意味ではなく、お返しをするという意味なんだと改めてわかった気がしました。
何もわからず散々大証にした貯金を下ろさせてもらい、今度はお返しをできる立場になります。
いつもありがとうございます。